桜【詩集2】
君が好き
君が好き
誰よりも君が好き
なぜ今まで気がつかなかったのだろう
気がついたら君はそこにいた
いつもぼくのそばに
春の日差しのようにふわりと微笑んでぼくを見る
たわいないことで笑いあって
些細なことでケンカした
辛いときには語り合い、励まし合い、
暗い夜も身を寄せ合い、支えあった
あれから幾年(いくとせ)が過ぎただろう
空気のように今もそこにいる君
あのころと少しも変わらずに
今も君が好きだよ、昔よりもずっと
どうしてそんな簡単なことを忘れていたのだろう
君が好きだ
誰よりも君が好き
どうか最後の日が訪れるまで
ぼくの手を握っていておくれ