「仮面の町」 第十四話
署に戻った山崎は弘一と話し合ったように上司からの呼び出しに返答した。
家に帰った弘一は優子に山崎と話した内容を伝えた。これからが追い込みなるから万が一の事も踏まえて実家に帰って生活するように優子を説得した。
「あなた一人にしておくのはイヤ!お父さんが了解してくれているから一緒に帰って暮らしましょうよ」
「何言っているんだい!優子に迷惑がかかる事を避けたいから帰って欲しいと言っているんだよ。ボクが実家に居たらお父さんやお母さんまで巻き込んでしまう。心配するな、無茶はしないから・・・パパになるんだぞ、楽しみにしているんだから」
「本当よね?絶対に約束して!危険なことはしないって」
「ああ、約束するよ・・・」
弘一は山崎警部とのこれからのことで、多少の身の危険は感じ始めている。慎重に行動しなければと・・・自分に言い聞かせていた。
作品名:「仮面の町」 第十四話 作家名:てっしゅう