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のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』

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AREA2『不穏』


扉を開いたら、目の前に行きなりゾンビが現れた。
「ぅわっ、ちょっ、たっ。失せろ!」
と言ってのび太はハンドガンを撃った。
「ふぅ。大分この状況にも慣れてきたな。緊張感も少し薄れた気がするし。・・・よし!さっさと探索を進めよう。」
そしてのび太はまず手前にある扉を開き、バスルームを探索した。・・・・・・・・しかし気になるものは無かった。
「よし、次は奥の方を調べよう。」
するとのび太は部屋の奥の方に向かった。そして探索を進めた。・・・しばらくして、のび太は机の上に一冊のノートがあるのを見つけた。そしてそれを手に取った。
「・・・これは何のノートだろ?・・・・・・表紙に『飼育係』と書かれているな。」
そしてのび太は徐(おもむろ)にノートを開いてみた。
「どうやら日記のようだな。」
日記と思われるノートにはこのように書かれていた。
『7月16日
夜、警備員の森山と佐藤、研究員の三田村と
ポーカーをやった。三田村の奴、やたらついて
やがったがきっとイカサマに違いねぇ。

7月17日
今日、研究員のお偉い方から、
新しい化物の世話を頼まれた。
皮を引ん剥いたゴリラのような奴だ。
生きた餌がいいってんで豚を投げ込んだら奴ら、
足をもぎ取ったり内蔵を引き出したり遊んだ挙句
やっと食いやがる。

7月18日
今朝の5時頃、宇宙服みてぇな防護衣を着た森山に
突然たたき起こされて俺も宇宙服を着せられた。
なんでも研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで
実験ばかりやってるからこんなことになるんだ。

7月19日
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたまま
なんで、背中が群れちまって妙にかゆい。
いらいらするんで腹いせにあの犬どもの餌を
抜きにしてやった。いい気味だ。

7月19日
あまりに背中がかゆいんで医務室いったら背中に
でけぇバンソウコウを張られた。それから、
もう俺は宇宙服着なくていいと医者が言った。

7月21日
朝起きたら背中だけでなく足にも腫物が
できてやがった。犬どものオリがやけに静かなんで
見に行ったら数が全然足りねぇ。
飯を三日抜いたくらいで逃げやがって。
お偉い方に見つかったら大変だ。

7月22日
昨日、この旅館から逃げだそうとした研究員が一人
射殺されたって話しだ。
 夜、からだ中あついかゆい。 胸のはれ物 かきむし たら 肉がくさり
落ちやがった。 いったいおれ どうな て

7がつ23日
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの いぬ のエサ くう

7がつ24にち
かゆい かゆい、三田村―――――――― きた
ひどいかおなんで ころし
うまかった です
かゆい
うま』
「・・・・・・・・・・・・・・どうなっているんだ?最後の方は人間のものとは思えなかったけど。・・・・・・・・・・・まぁこれも何かの謎を解く鍵になるかもしれないから一応取っておくか。」
そしてのび太はしばらく調べた後、薬品棚から止血剤を見つけ、この部屋を後にした。
「よし、次は102号室だな。101号室と同じ要領で調べよう。」
と言い、のび太は102号室を探索した。中にゾンビがいたのは言うまでもない。
「・・・・・・・収穫はバスルームにあったハンドガンの予備マガジンが1つだけか。」
そう言うとのび太は隣の部屋の103号室の扉を開けようとした。しかし・・・・。
「鍵が掛かっていて開かないな。ここを探索するのは後にするか。」
そしてのび太はフロントがある廊下まで出た。
「この先は何だろ?」
のび太は一際大きな扉を見てそう言った。そして扉に手をかけ、開けた。
「KISHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
「・・・・・不吉な音がしたな。・・・・・・・・もしかして・・・・・・・。」
と言い、のび太は天井を見上げた。天井には案の定、調理人室にいたような怪物が2体程、こちらを睨んでいた。
「なっ!こんな所にまでいるのか!」
と言うとのび太は素早くショットガンを構え、1発撃った。見事2体の怪物に命中し、天井から落下した。
「KISHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
一発だけでは死なず2体の怪物はのび太に向かって来た。のび太はそれに慌てる様子もなく、ゆっくりハンドガンの引き金に指をかけ、引き金を引いた。
バァバァン!!!
発射された2発の弾丸は2体の怪物に向かって一直線に飛んでいった。
「KISHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
怪物は最期の断末魔の悲鳴をあげて息絶えた。
「この先は大浴場か。向こう側に見えるのは脱衣所だな。まぁ順に調べるか。」
と言うとのび太は、男湯脱衣所と女湯脱衣所を調べた。しばらくするとのび太が探索を終え、言った。
「収穫は男湯脱衣所にあった『201』と書かれたタグが付いている鍵か。もうここら辺には何も無さそうだし、2階へ行くか。」
そしてのび太は、階段で2階へ上がった。見た所、のび太の左に大きな扉があり、右方向の階段側には3つの扉が並んでおり、その向かいの奥に1つの扉があった。
「まずは左に見える大きな扉に入るか。それから客室だと思われる3つの部屋に入ってから奥の扉に入ろう。」
そう言うとのび太は慎重に扉を開けた。
「中はどうやらバーのようだな。テーブルの上に放置されている酒瓶と酒が注がれたままのジョッキを見ると、直前までここを使っていたようにも見える。・・・・まぁここを探索しよう。」
と言うとのび太は一通り探索した。しかし気になるものは無かった。やがて、1つのグランドピアノが目についた。
「ここにもピアノがあるのか。もしかしてこれを使って演奏会でもしていたのかな?まぁ別に今は関係ないけど。・・・・・・・・・・もしかしてまた『月光』を演奏するのか?まぁ健治とジャイアンも直に来るからその時に考えよう。」
と言ってのび太がバーから出ようとすると、扉が開く音がした。
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
のび太は驚いて咄嗟にピアノの陰に隠れた。しばらくして扉が開く。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
扉が完全に開き、ナイフを持った金髪の少年を見た瞬間のび太は安堵の表情でその人物に駆け寄った。
「健治!!」
金髪の少年がピアノの方を向き、安心した表情で言った。
「おう、のび太、無事だったか。俺とジャイアンは少し前にここに来て、大雑把に2階を探索したところだ。そうだ、これ見つけたからやるよ。」
と言うと健治はバッグから大きな紙を2つ取り出し、のび太に渡した。
「これは・・・・・・?」
「この旅館の見取り図だ。103号室にあったんだ。」
「あれ?103号室は鍵が掛かっていたはずだけど。」
「それはジャイアンが扉ごとぶっ壊した。」
「・・・・・・・・・・・ジャイアンは相変わらず凄いな。」
「ああそうだよな。ゾンビも素手で倒しちまうし。」
「そうだ!ジャイアンは今どこにいるの?」