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東西シリーズ

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総括


『猪狩朱世さんのご実家は』あとがき
部の家族もの企画に提出したもの。
ちょっと特殊な猪狩(いかり)家長女のお話。長女が家を出るまでのひと悶着。
カテゴリを伝奇小説にするかハードボイルド小説にするか迷った。ハードボイルドってか、極道ですね。

「家族もの企画ということで、西の猪狩家を」
「なんだよ、“西の”って。方位はあと3つ残ってるぞ」
「東は西の猪狩家といがみ合ってて、北の方はそれに乗じて漁夫の利を狙っています。ゴジラを開発して」
「何の話?!」

「家族って難しいですよね。僕あんまり家族好きー!ってのがないから、正直猪狩家のファミリーコンプレックスぶりは難しかったです。楽しかったけど」
「なんだそれ。ちょっとマジメな話っぽくて耳がかゆい」
「たまに語ればこれだよ」

「個人的なおススメはツッコミのためだけに居た『母と父と嘉内』の嘉内です」
「ためだけ?!マジで?!」
「まじで」

「朱世と母を描かなかったのは、この2人がすれ違ってる場面を想像できなかったのと、結局のところ、母は朱世の考えを理解しているだろうということで」
「ほー」
「まぁ、母は広い度量と驚く程の度胸を持った組長ですから」
「なんか煮え切らないが、どーでもいっか」
「ヒドい!」

2010.11.11. 快


『鈴木嘉内・花の大学生活一日目』
嘉内はもともと女の子だったんですけど、今回の企画の自分裏テーマが「おかしな恋人たち」だったので、男にしました。女のままでも、それはそれで「おかしな恋人たち」に当てはまってたと思うけど。
この西だとか東だとかいう中二設定は、気に入ってるし、なんだかんだでキャラも立ってるのでちょいちょい使っていきたいと思っています。キャラクターにモデルがいるので、あんまり変なことをさせられないってのが難点ですけど、次期組長とかにしてる時点であんまりモデルのことは考えられてないよね。
嘉内とセントラルマリオはどうなるんでしょーか。地味に敵同士の禁断の恋という萌要素に包まれた二人。そんな緊張感、微塵もないけど。

2011.10  塩出 快
作品名:東西シリーズ 作家名:塩出 快