TranceMix! 2話
「ってことは、そうね…」
ヒトミは少しの間考えた後、
「まずはその優男と話してみない事には分からないわね」
と、結論が出た。
「その優男、どこ?」
「ここにいますよ」
ビクッ!とした。
いきなり後ろにいるんだ。驚かないはずがない。
ヒトミも、『きゃっ』と、久しぶりに聞く、”女の子らしい”声を出した。
「やあ、初めまして。川田浩二(かわた こうじ)といいます」
優男の自己紹介。反射的に、
「新島ヒトミです」
「あ、青村セイジです」
返してしまう。…まあ、どうせ後で言うはずだったろうから別にいいけど。
「ヒトミちゃんと、セイジくんね…。名前までそっくりか…」
ん?どういう事だろうか。ヒトミとセイジ。一致する字は何一つない。
「そっくりって?」
ヒトミも気になってるようだ。
「ん、ああ。気にしないで。独り言」
そして、こう続けた。
「んじゃ、今から話し合いしようか」
作品名:TranceMix! 2話 作家名:ざぶ