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今日は雨が降ってる

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「今日は雨が降っている」

 


 目を隠し、きつく縛り、君を突き落とす
 何が欲しい?きっと僕は君の顔を見ていなかった
 きっと君もだろ?
 何色が好きなんだっけ?僕は無造作に石を集め出した
 君の誕生石と刺激し合う関係にはなかった
 どれが良かった?
  
 日照りが続き、嵐が去った後に、残った種が奇跡で
 それを持ってたのが救世主に見えたのかもしれない
 すごく厄介だね
  
 いいじゃないか、僕は何が言いたいのかね
 真実とか、理想とか?
 そういう仕込みじゃなくて、もっと、単純で、簡潔なこと
 僕らはそうやって生きてきたじゃないか
 ただの単細胞なんだから

 真意を知ってどうするのか?
 今まで形に囚われて来たんだろ、解っていたんだろ
 理屈じゃないって、嘘の中に生きていたことを
 見るだけ無駄だって、安心を得てどうするの?
 また新しい嘘を付くだけ、すごく簡単そう云ってたじゃないか
 もう決めてしまえよ、もう見えてたものは全て変わったんだから
 これはただの記憶なんだ、もうここにいるのは同じ形をしている別人
 時間がない、最後にくるのを待ってる、これは僕なのか、いや僕じゃない
 望みなんだ 新しい奇跡を、新しい劇を・・・
 そこに僕がいないことは解ってる
 他人の振りをした僕か、他人かそこで僕は君と踊っているんだ
 また同じことを嵐の去ったあの光景が見たいだけなんだ
 そう僕らはそれが見たいだけなんだ
 嘘が本当になる瞬間が・・・今はもう嘘なんだそれが・・・
作品名:今日は雨が降ってる 作家名:ハンソロ