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俺とみこの日常 9話

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視点変更 優美→みこ

優美ちゃんの暴走が始まった。
多分、あたしとまりちゃんを捕まえて色々したいんだろう。
何て答えられるか、大体想像はつくが、聞いておこう。
「…なんであたし達を捕まえるの?」
「だって、一緒にお風呂入ろうっていっても無視するし、それに多分、一緒に寝よ?って言っても無視するだろうし…」
当たり前だ。
「ほら、当たり前って言った」
あ、しまった。…あたしの能力めんどくさ。
「だから無視される前に、逃げられる前に捕まえようって思ったの!!」
「さっきから何騒いでんだ?」
そーくんがこっちに来る。
とっさに、手錠を隠す優美ちゃん。
ただ、手錠がばれないようにしても、あたしがそーくんに言ってしまえばいいだけの話。
「そ……」
「手錠の事言わないでね?言ったらどうなるか分かってる?」
あたしが助けを求めようとした瞬間、優美ちゃんが小声で耳打ちしてきた。
どうなるか…はよく分からないが、これでは助けを求めずらい。
「ん?どうかしたか?」
「そーくんさんに質問!まりちゃんはどこに行ったかわかりますか?」
もしあたしが何か言って、めんどくさい事にならないように、だろうか。
あたしはアイコンタクトで、
『嘘を伝えろ』
と送る。被害者を減らすためだ。
見つめられてる事に気がついたのか、
そーくんがあたしの方を向く。
…1秒後。
「まりちゃんなら、確かみこの部屋に…」
「分かりました!行ってきます!!」
そう言って、優美ちゃんは走り出す。それにつられて、あたしも。
…まあ、手錠でつながれているんだから当たり前の事だが。
この答えが嘘なのかどうかは行ってみないとわからない。
ふと、後ろを振り向く。
……そーくんがあたしの方を見て、固まってる。
あたし、どこか変な所でも…。
!手錠か!!
気付いてくれたんだね!!
助けて、とアイコンタクトを送ろうとしたが、
その頃にはもう見えなくなっていた。
作品名:俺とみこの日常 9話 作家名:ざぶ