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桜舞う頃に・・・

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「どうした?」
「懐かしい夢を見たの・・・。ごめんね。起こしちゃったね・・・。」
そう言って彼に微笑んだ・・・。




懐かしい夢・・・。
あれは4年前の桜が舞う頃・・・・。



1通のSNSのメッセージから始まった恋。










「乃愛、おはよう」
朝、教室に入るなり親友の神埼葵(かんざきあおい)から声をかけられた。
「葵、おはようー」
「あれから愛しのハルト様とは進展あった~?(笑)」
朝一でその話はないでしょ!!と思いながら曖昧な返事をした。
葵の言うハルト様というのは、私がSNSで知り合った人。いつもメッセージやコメントをくれて・・・。
いつからか会ったこともないのに私はハルトさんに惹かれていた。
「市内に住んでるんでしょ?会っちゃえばいいのにー。」
「向こうだって会いたいかわかんないじゃん。」
私は会いたいと思う・・・。会ってみたい・・・・。


放課後、葵と買い物などをして家に帰ってパソコンの電源を入れる。
最近はこれが日課になっていた。
SNSにログインしてメッセージやコメントがないか確認する。
新着がなく少し寂しく思いながら、今日買った服やアクセサリーの画像を載せてブログを更新してパソコンの電源を切った。

夜、夕食を食べて部屋に戻り再びパソコンの電源を入れてSNSにログインすると、1件の新着メッセージがあった。
メッセージを開くとハルトさんからで自然と笑顔になりながらメッセージを読み始める。
     
     『ブログ見たよ。
      服可愛いね。絶対似合うと思う。

      今度の土曜日時間ある?親友と飲みに行くんだけど一緒に行かない?
      ノアちゃんの友達も誘って4人でとかどう?』

ど、どうしよう。会いたいと思っていたのに、いざ会えることになるとどうしていいかわからなくなってしまった。
どう返信していいかわからず、葵に電話をした。
「乃愛、どうしたの?」
「夜遅くにごめんね。ハルトさんから友達誘って飲みに行かないかってきて・・・。」
「やったじゃん!!もう返信したの?」
「まだ・・・。」
「早くしないとー。ってか行くでしょ!!私も行きたい!!(笑)」
「うん。行きたいけど・・・緊張するな~」
「乃愛1人じゃないんだし大丈夫だよ。嫌だったらすぐ帰ればいいしー。」
「ん・・・葵がいるし大丈夫か~、じゃあ返信しとくね。」
「了解ー。じゃあまた明日ね♪」
「遅くまでありがとう、また明日ね~」
電話を切り、早速返信した。

     『お誘いありがとうございます。
      是非♪友達に話したらすごく行きたいって言ってましたー(笑)』

メッセージを送るとすぐ返事がきた。

     『断られなくてよかったら(笑)

      ewpkbg15f42@ドコモ
      ↑↑
      よかったらメールください。』

私はすぐにメールを送った。
次の日も、次の日もハルトさんとメールして集合場所や時間が決まった。

作品名:桜舞う頃に・・・ 作家名:冬音