俺とみこの日常 8話
タイトル:俺とみこの日常
作者:ざぶ
協力者(タイトル&アドバイス):遠山(イケメン(嘘)←失礼やな(笑))
本文
『チュン、チュン』
外でスズメが鳴いている。爽やかな朝だ。
…という、夢を見た。
……短いな、今日の夢。
布団から起き上がって、時計を見てみる。
暗くてはっきりとは見えないが、どうやら6時くらいのようだ。
そしていつも通り、カーテンを開ける。
「…積もってんな」
窓の外は一面の銀世界…とまではいかないが、雪がそこそこ積もっている。
「…寒みぃな…」
下に降りて、リビングに入る。
そして、部屋の隅の方に置いてあるストーブに火をつける。
少し待つと、暖かい風が出てきた。
その場で少し温まる。
その後は台所へ行き、みんなの分の朝ごはんと、自分の分の弁当を作る。
平日のいつもの流れだ。
ちなみにみこが年寄り並みに早起きするのはどうやら休みの日だけらしい。
全く迷惑な話だ。
ちなみに今日の朝ごはんは、ごはんと味噌汁、それに目玉焼き。
弁当は昨日の残り物をふんだんに使った、いつも通りの弁当。
朝ごはんも全部出来たし、みこ&優美ちゃんを起こす。
みこだけなら、ここで大声を出してで起こすのだが、優美ちゃんがいる。
「…起こしに行くか」
階段を上がっていく。
そして、階段を登り切って左側にある空き部屋…いや、今は優美ちゃんの部屋か。のドアを開ける。
ガチャ
「ゆみちゃ…」
いない。優美ちゃんがいない。
……まさか。
優美ちゃんの部屋のドアを閉めて、代わりにみこの部屋のドアを開ける。
そこには、優美ちゃん(正しくはみこ(以後、みこ))に抱きついて寝ているみこ(正しくは優美ちゃん(以後、優美ちゃん))がいた。
驚くことに、みこは、抱きつかれているにも関わらず、すやすや眠っていた。
っと。さっさと起こさないと。
「みこ、優美ちゃん、起きなさい。朝ごはん出来てるよ」
俺の呼びかけに対し、うーん、と小さい声を出しながら起きるみこ。
だが、起き上がることが出来ない。
それもそのはず、優美ちゃんが抱きついているんだから。
なんで自分が起き上がることが出来ないのか分からないらしく、キョロキョロと見渡す。
すると、自分の左側に、みこ(つまり自分)が抱きついているのを見つけた。
その瞬間、みこの目が見開き、きゃっ!?とかわいらしい悲鳴が。
もちろん、みこのものだ。
まあ、朝起きて自分に自分が抱きついているのを発見すれば、誰でも驚く。
「そ、そーくん!大変だよ!ドッペルゲンガーがあたしを殺しにきたよ!!」
抱きつかれたまま、よく意味のわからない事を言ってる。相当パニくってるようだ。
「落ち着け。もし本当に殺しに来たんだったらお前はもう死んでる」
「それもそっか」
………。
「じゃ、これ誰?」
みこが優美ちゃんを指さして言う。
…覚えてないのか?
「みこ、はいこれ」
机の上にあった手鏡をとり、みこに渡す。
みこが手鏡を見ると、優美ちゃんがそこにいた。
「あー、そう言えばそうだったね」
やっと思い出したらしい。
「この前優美ちゃんが『薬ちょうだい?』っていうからあげたら…まさかあたしに使うとは…」
そう言えばみこを怒るの忘れてたな…。
今日の夜にでも怒っとくか。
「それはそうと…」
優美ちゃんが起きる気配がない。全然と言っていいほどない。
それに、強く抱きついているせいで、みこはまだ起き上がれていない。
「優美ちゃんをどうやって起こそうか?」
みこに聞いてみる。
「耳元で大声出せば?」
結構投げやりな答えが返ってきた。
とりあえず優美ちゃんの耳元へと、顔を近づける。
そして、
「優美ちゃーん!起きてー!」
…全然反応がない。
その後、3回繰り返すも、全然反応がない。
「なんかいい方法ないかな…」
!そうだ。
優美ちゃん専用のいい方法があった。
隣にいるみこには聞こえないくらい小さな声で、ボソッと、
「…起きてー。今起きたらみこがキスしてくれるらしいよ」
と言った瞬間。
ガバッと起き上がる。
「ほんとですか!!?」
…まずいな。適当に言っただけなのに。まさかほんとに起きるとは…。
「??何のこと?」
この場において唯一状況が理解できていないみこが、俺に聞いてくる。が、答える訳が……
「みこたんが、私にキスしてくれるって!!」
答えやがった。聞かれてもないくせに。
「…え?」
どうやら脳処理が追いついてないらしい。
今のうちに逃げとかないと大変なことになる。
そう思った俺は、みこと優美ちゃんに「朝ごはん出来てるから、さっさと降りてこいよ」と言うと、足早にみこの部屋を去った。
作者:ざぶ
協力者(タイトル&アドバイス):遠山(イケメン(嘘)←失礼やな(笑))
本文
『チュン、チュン』
外でスズメが鳴いている。爽やかな朝だ。
…という、夢を見た。
……短いな、今日の夢。
布団から起き上がって、時計を見てみる。
暗くてはっきりとは見えないが、どうやら6時くらいのようだ。
そしていつも通り、カーテンを開ける。
「…積もってんな」
窓の外は一面の銀世界…とまではいかないが、雪がそこそこ積もっている。
「…寒みぃな…」
下に降りて、リビングに入る。
そして、部屋の隅の方に置いてあるストーブに火をつける。
少し待つと、暖かい風が出てきた。
その場で少し温まる。
その後は台所へ行き、みんなの分の朝ごはんと、自分の分の弁当を作る。
平日のいつもの流れだ。
ちなみにみこが年寄り並みに早起きするのはどうやら休みの日だけらしい。
全く迷惑な話だ。
ちなみに今日の朝ごはんは、ごはんと味噌汁、それに目玉焼き。
弁当は昨日の残り物をふんだんに使った、いつも通りの弁当。
朝ごはんも全部出来たし、みこ&優美ちゃんを起こす。
みこだけなら、ここで大声を出してで起こすのだが、優美ちゃんがいる。
「…起こしに行くか」
階段を上がっていく。
そして、階段を登り切って左側にある空き部屋…いや、今は優美ちゃんの部屋か。のドアを開ける。
ガチャ
「ゆみちゃ…」
いない。優美ちゃんがいない。
……まさか。
優美ちゃんの部屋のドアを閉めて、代わりにみこの部屋のドアを開ける。
そこには、優美ちゃん(正しくはみこ(以後、みこ))に抱きついて寝ているみこ(正しくは優美ちゃん(以後、優美ちゃん))がいた。
驚くことに、みこは、抱きつかれているにも関わらず、すやすや眠っていた。
っと。さっさと起こさないと。
「みこ、優美ちゃん、起きなさい。朝ごはん出来てるよ」
俺の呼びかけに対し、うーん、と小さい声を出しながら起きるみこ。
だが、起き上がることが出来ない。
それもそのはず、優美ちゃんが抱きついているんだから。
なんで自分が起き上がることが出来ないのか分からないらしく、キョロキョロと見渡す。
すると、自分の左側に、みこ(つまり自分)が抱きついているのを見つけた。
その瞬間、みこの目が見開き、きゃっ!?とかわいらしい悲鳴が。
もちろん、みこのものだ。
まあ、朝起きて自分に自分が抱きついているのを発見すれば、誰でも驚く。
「そ、そーくん!大変だよ!ドッペルゲンガーがあたしを殺しにきたよ!!」
抱きつかれたまま、よく意味のわからない事を言ってる。相当パニくってるようだ。
「落ち着け。もし本当に殺しに来たんだったらお前はもう死んでる」
「それもそっか」
………。
「じゃ、これ誰?」
みこが優美ちゃんを指さして言う。
…覚えてないのか?
「みこ、はいこれ」
机の上にあった手鏡をとり、みこに渡す。
みこが手鏡を見ると、優美ちゃんがそこにいた。
「あー、そう言えばそうだったね」
やっと思い出したらしい。
「この前優美ちゃんが『薬ちょうだい?』っていうからあげたら…まさかあたしに使うとは…」
そう言えばみこを怒るの忘れてたな…。
今日の夜にでも怒っとくか。
「それはそうと…」
優美ちゃんが起きる気配がない。全然と言っていいほどない。
それに、強く抱きついているせいで、みこはまだ起き上がれていない。
「優美ちゃんをどうやって起こそうか?」
みこに聞いてみる。
「耳元で大声出せば?」
結構投げやりな答えが返ってきた。
とりあえず優美ちゃんの耳元へと、顔を近づける。
そして、
「優美ちゃーん!起きてー!」
…全然反応がない。
その後、3回繰り返すも、全然反応がない。
「なんかいい方法ないかな…」
!そうだ。
優美ちゃん専用のいい方法があった。
隣にいるみこには聞こえないくらい小さな声で、ボソッと、
「…起きてー。今起きたらみこがキスしてくれるらしいよ」
と言った瞬間。
ガバッと起き上がる。
「ほんとですか!!?」
…まずいな。適当に言っただけなのに。まさかほんとに起きるとは…。
「??何のこと?」
この場において唯一状況が理解できていないみこが、俺に聞いてくる。が、答える訳が……
「みこたんが、私にキスしてくれるって!!」
答えやがった。聞かれてもないくせに。
「…え?」
どうやら脳処理が追いついてないらしい。
今のうちに逃げとかないと大変なことになる。
そう思った俺は、みこと優美ちゃんに「朝ごはん出来てるから、さっさと降りてこいよ」と言うと、足早にみこの部屋を去った。
作品名:俺とみこの日常 8話 作家名:ざぶ