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天ぷら蕎麦
天ぷら蕎麦
novelistID. 35947
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ノベ・バトロワ

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オープニング


この作品は、他者を乏しめることを目的としては書かれておりません。また、登場人物は、全て架空の人物です。


薄暗い体育館状の場所に、俺は寝転がっていた。今まで寝ていたのだろうか。身体が酷くだるい。周囲を確認してみると、周りにも人がいるのが見えた。半数くらいのひとが立ち上がり、残りの半数はまだ寝ているといった感じだ。
その時、この空間全てに通る声が響いた。

「フフフ……皆様、おはようございます! 寝ている人は、起きて下さいね。親切な方は、起こしてもらえると助かります!!」

突如として現れた、黒服の男が壇上に立ち話し始める。それに対して、周囲の人たちがざわめきはじめた。

「では、自己紹介から。私どもは、小○家にな○う運営グループと申します」
「はぁ?」と、言う声が聞こえた。俺も言いそうになった。

「最後まで、お静かにお願いします。小説は、腐ってしまいました!」

両手を広げて、前のめりになる壇上の男。そして、言葉を続ける。

「盗作に、乱立するジャンル! 誤字、脱字をそのままにしたまま出版されるライトノベル! そして、自称で小説家を名乗るアマチュア物書き……。それを、少しでも減らすために、今回の催しは企画されました」

「催しだと?」

誰かが、イラつきながらそう言った。

「そう、ここに選ばれたるは、無作為に選ばれた各ジャンル小説家達。その皆様には、殺し合いをして頂きます! 私どもは、それぞれのジャンルや貴方がた“作者”に合わせた“能力”を与えました。それを持って、殺し合いをしてもらいます」

「……ふざけるなよ! ふざけるな!! 自分たちが、与えたとか言う能力でく・た・ば・れ!!」

突如として激昂した男が、その手に――いや、腕に炎を纏う。そして、それを壇上の男へと放った。直感で分かった。これは通じないと……。

「“運営の壁(ディスティニー・ウォール)”」

予想通り、謎の透明なガラスのような壁により炎は防がれた。そうなると、炎を出した男は……。

バン。

無機質な音がした。けれども、音がした方は見たくはない。でも、見てしまう。そこには、先程炎を放った男の首無し死体があった。血が、首の断面から間欠泉のように吹き出し、そして自らの血の海にその身をダイブさせた。その周囲からは、悲鳴が上がり、それを遠巻きに見ていた者たちは、青ざめた。

「逆らわないで下さい。貴方がたの命は、私どものてのひらの上なのです。首を触ってみて下さい」

首に触れてみる。今まで気が付かなかったが、金属で出来た首輪が、自然な形で首に納まっている。

「それは、爆弾付きです。人一人を殺すには十分過ぎるね……。では、威力を試してみましょうか。先程のは、見てなかった人達もいるでしょうから」

値踏みするかのように、俺達を見回す壇上の男。嫌な予感がする……。目が合った。俺か……。

「では、そこの貴方、壇上の上に来てください」

「……」

覚悟を決めて、壇上の上へと上がる。これから起こることは分かる。しかし、逆らうことは出来ない。なんとか一矢報いようと考えるが、頭が回らない。汗が、どんどん溢れてくる。

「殊勝な態度です。惜しいとは思いますが、申し訳ございません」

バン。

その音は、俺には聞こえなかった。

【盛岡 誠一郎(現代ファンタジー)・死亡】
【阿久津 高次(セカイ系)・死亡】

「ご理解いただけましたね? では、ルールを説明させて頂きます」

1:最後の一人になるまで殺し合い。
2:各自には、必要最低限の物資(食料や地図など)とランダムで1~複数の武器が与えられる(ハズレあり)。
3:6時間ごと(0時、6時、12時、18時)に、放送が入り禁止エリアと死亡者が発表される。
4:首輪は、禁止エリアもしくは、運営に反抗する態度を取ると爆破される。
5:48時間、一人の死者も出なければ、全員の首輪を爆破。
6:優勝者には、叶えられる範囲で願いを叶えてもらえる。

「では、皆様を各エリアへと転送させていただきます! たまに事故りますが、運が悪かったと思って、諦めて下さい!」

――ゲームスタート!

【残り40人】

作品名:ノベ・バトロワ 作家名:天ぷら蕎麦