アサガオ2
授業が終わって、いつも通りどこへも寄らずに直接家に帰った。当時の俺はこういう習慣があった。夜になってから、必ず近くに住んでいる友人を誘って、散歩しに行くことだった。俺が誘いに行かなければ、きっと友人から誘ってくる。散歩中、恋愛経験たっぷりの彼らに俺の苦情を吐き出した。
「あの人の頭がおかしいよ、もう二度と話したくない」
「えっ?誰 誰」と武秀は聞いた。
「塾で知り合った女の子、性格がいいけど、なんか話にくい感じがする」と俺は諦めたい気持ちをこめて答えた。
「北京の人?」
「違う、ここの人じゃないって」
「それなら、おかしくないよ。考え方俺たちと違うのはあたりまえだ」と武秀は平気な顔してそう言った。
「でも、最近あの人のことで頭がいっぱい、自分だってわからない」
武秀がそれを聞いて、きゅうにテンションが上がって、「あまえ、もしかしてあの女に惚れた?」とデカイ声で聞いた。
田舎者にほれるなんてカッコ悪いから、「はい」と口から出せなくて、黙ってた。
「やっぱそうだよなあ」達也は武秀の顔を見て、そう言いました。
「ならば、まず電話番号を手に入れれば?そうしたら、メールで告白しろぜ」
小さい頃から数え切れないほど女に告白した恋愛専門家の武秀と達也に簡単にできるが、女に話かけるだけで緊張するような俺に無理なんだから、その二人がいくら策を練っても、聞く耳をもってなかった。
散歩が終わって、家に戻ってから、その二人が考え出したアイディアをもう一度考えた。やはりこの鈍感な俺には通用できないと確信した。しかし、そのかわりに、失敗しても世間体が悪くならないアイディアを思い出した。
翌日、海がいつもどおりはやめに来た。計画通り、休みの時間に、みんなのメールアドレスを集めに行った。
「あの、みなさん、この授業がもうすぐ終わりますので、お互いに連絡先を交換するとか、いかがですか?」と俺は勇気をもって呼びかけた。
正直、うまくいかないと思ってたが、意外とみんなが協力して、自分の名前とメールアドレスを書いてくれた。でも、最も書いてほしかった人は書いてくれなかったんだ。ただ「メールアドレスなんてない」と一言残して、顔をよそに向いた。「えっ何で?俺 嫌われてんの?」と心の中で繰り返して自問してた。もともと彼女のアドレスを手に入れたら、メールで告白するつもりだったのに。当時の俺はもはや悲しい淵に沈んでしまった。でも、そんな目にあっても、ばれないために、この芝居を最後まで演じざるを得なかった。家に戻って、みんなのアドレスをフレンドリストに加入して、一言で挨拶して、パソコンを閉じた。