嫌な予感
「村長!大変だ!起きて村長!!」
カイは、大声で村長を起こしに行った。村長はだるそうに
起きあがった。
「どうした?カイ・・・」
「大変なんだよ!伝説の怪鳥が空を横切ったんだ!」
村長は目を見開いて立ち上がった。そしてカイのところを
向いてこう述べた。
「それは本当か?本当だとしたら・・・大変なことになるぞ!」
「なんで?どういうこと?」
村長はベッドに腰を下ろした。カイも一緒に腰を下ろした。
そして村長はしゃべりだした。
「お前は知らないかもしれないが、その怪鳥は存在する。」
カイはびっくりした様子で村長を眺めた。
「え!?でも・・・人間界にはいないんじゃ・・・」
「ああ。確かに存在しているのは人間界じゃない。」
「じゃあどこに?」
「・・・・・・”魔界”だ。」
その言葉に一瞬戸惑ったものの、カイは答えた。
「魔界って・・・そんなものが存在するの?」
「ああ。実際何年も前に人間が魔界連れて行かれることもあったらしい」
その後も村長の話は続いた。
魔界とは、人間界の上層部しか存在は知らない。
村長は村の村長であることから、城を通して情報が入ってくるらしい。
コロコ村の村民でこのことを話したのはカイだけだった。
魔界には、人間界で言う王、いわゆる”魔王”が存在する。
魔王は魔界を支配する者。人間界とは面識がない筈だった。
その魔王がなぜ人間界のことを知れたのか・・・
一番重要なのは、なぜ魔界の怪鳥がいるのかだった。
人間界に手を伸ばしたという事なのか。
村長は、「このことはほかの村民にはいうな」と言って村を出た。
その後、時間が進み村民が起き始めた。