「初体験・選択編」 第一話
選択編 第一話
雄介は春休みに入って佳恵と逢う約束をした。いつものように梅田の阪神電車の駅で待っていた。
「雄介!」
「佳恵!」
久しぶりに顔を見て雄介はホッとする感情を覚えた。小枝子との時間が頭をかすめたが、佳恵の表情を見て自分には必要な存在なんだと改めて思わされた。
「どこに行こう?映画観ようか?」佳恵はじっと見つめるようにして、
「二人だけがいい・・・」そう言った。
「まだ昼前だぞ」
「入れないの?」
「そんな事はないけど・・・」
「雄介はいやなの?」
「そういう意味じゃないよ。少し話してゆっくりしてからでもいいと思ったから」
「今がいいの・・・」
離れていて淋しくなっていたのか、それとも抱き合って愛情を強く感じたかったのかいつになく佳恵は積極的になっていた。
「じゃあ東通でコーヒーだけ飲んでから、行こうか?」
「うん」
手をつないで歩き始めた。佳恵は力を込めてつないでいた。雄介は自分のした事がなんだか罪深く感じられて話すことも少なくなっていた。
「どうしたの?なんかいつもと違うみたいに感じる」
「何が?」
「いっぱいおしゃべりしてくれないから」
「そうかい?何を話そうかな・・・」
「やっぱり変!」
「そんな事いうなよ。いつも同じって言うわけじゃないんだから・・・俺だって」
「解ってるわよそんなこと・・・でも今日は変よ。ねえ?怒らないから話して・・・何かあったの?」
「・・・何もないよ、話すようなことは」
「うそ言ってる・・・」
「解ったよ、二人きりになってから話すから」
「じゃあ、コーヒーはやめて直ぐに行きたい」
「そうしよう・・・」
雄介は春休みに入って佳恵と逢う約束をした。いつものように梅田の阪神電車の駅で待っていた。
「雄介!」
「佳恵!」
久しぶりに顔を見て雄介はホッとする感情を覚えた。小枝子との時間が頭をかすめたが、佳恵の表情を見て自分には必要な存在なんだと改めて思わされた。
「どこに行こう?映画観ようか?」佳恵はじっと見つめるようにして、
「二人だけがいい・・・」そう言った。
「まだ昼前だぞ」
「入れないの?」
「そんな事はないけど・・・」
「雄介はいやなの?」
「そういう意味じゃないよ。少し話してゆっくりしてからでもいいと思ったから」
「今がいいの・・・」
離れていて淋しくなっていたのか、それとも抱き合って愛情を強く感じたかったのかいつになく佳恵は積極的になっていた。
「じゃあ東通でコーヒーだけ飲んでから、行こうか?」
「うん」
手をつないで歩き始めた。佳恵は力を込めてつないでいた。雄介は自分のした事がなんだか罪深く感じられて話すことも少なくなっていた。
「どうしたの?なんかいつもと違うみたいに感じる」
「何が?」
「いっぱいおしゃべりしてくれないから」
「そうかい?何を話そうかな・・・」
「やっぱり変!」
「そんな事いうなよ。いつも同じって言うわけじゃないんだから・・・俺だって」
「解ってるわよそんなこと・・・でも今日は変よ。ねえ?怒らないから話して・・・何かあったの?」
「・・・何もないよ、話すようなことは」
「うそ言ってる・・・」
「解ったよ、二人きりになってから話すから」
「じゃあ、コーヒーはやめて直ぐに行きたい」
「そうしよう・・・」
作品名:「初体験・選択編」 第一話 作家名:てっしゅう