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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第三話

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「勘違いしないで!訳は話すからって言ったでしょ・・・早くしないと遅くなっちゃうわよ」
「解ったよ・・・じゃあ僕が持つから貸してバッグを」
「ありがとう・・・ゴメンね無茶言って」
「訳があるんだろう?仕方ないよ」

優子は荷物を置いて弘一と一緒に境川警察署に出かけていった。

「あのう、天木といいますが交通課の山崎さんお見えになられますか?」
受付の女性警察官はぶっきらぼうに返事をした。
「交通課は二階に行って」
「はい、解りました」
優子はそう言った女性を見て「何様?」と感じた。

交通課の前は何人か人が待っていた。座って順番を待っていると中から声を掛ける女性が居た。
「優子!」
それは中学の同級生だった佐々木陽子だった。
「陽子!ここに居たの」
「久しぶりね、今日はどうしたの?」
「うん、天木さんの用事で着いてきたの。この人よ」
優子は紹介した。
「そうでしたか・・・山崎は出かけておりますので来られたこと伝えておきます」
「はい、ありがとうございます。今度は電話をしてから伺います」
「そうなさって下さい。優子の知り合いでしたら・・・私あてに電話下さい、取り次ぎますから」
「助かります。そうさせてください」
「じゃあ陽子またね。今度ゆっくり会おう」
「そうねそうしたいわ」

警察署からの帰り道優子は陽子が交通課に勤めていることで、弘一の調べたいことに協力してくれるかも知れないと思っていた。

「弘一どうする、ご飯食べてゆこうか。今日は泊まらせてもらうから奢るよ」
「いいよ、そんな事してくれなくても」
「いいって、世話になるんだから遠慮しないで」
「じゃあ、この前のレストランかラーメン屋でも行こうか」
「ラーメンがいいね。しばらく食べてないから」
「よし決まった」

ラーメンを食べながら弘一は優子が寝る布団のないことに気付いた。それに風呂もないしどうしようか相談した。