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トルコ行進曲

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さてさて、今回のミッションも全て終わり、今日、イスタンブールに向けて
出発だ。長かったようで短かった3週間弱である。
次は9月15日頃の出発となる。今度は2ヶ月位の滞在になりそうだ。
そのまえに韓国へ1週間程出張する予定が入っている。結構うんざり・・・
2週間ぶりの執筆となるが、なぜかというと、先週の日曜日は船を借りて
つりに出かけたからだ。また、ホテルの電話回線は外線が1回線しかなく、
いつも話中で使えないのだ。だから、メールを送るときは事務所から
みんなが使っていない時を見計らって送るのでなかなかチャンスに恵まれ
ないのである。

「♪とんでイスタンブール〜」などと歌っていた頃、まさか自分がほんとに
飛んでイスタンブールへ行くことになろうとは思いもしなかった。
人生とは摩訶不思議なものである。
午後3時、1台のミニバンが迎えに来た。これから4時間この車にのって行くと思うと泣きたくなる。
このミニバン、クーラーが壊れてつかえないのだ。とにかくあきらめて車にのり、イスタンブールに向けてひた走ることとなった。「つく頃は7時頃か」と考えているうちに爆睡・・・・・

・・・気が付くと車が止まっている。車内はうだるような暑さになっている。なにごとかとフロントガラス越しに前方を見ると、なんと50m先でトラックが炎上しているではないか!
4車線あるハイウェイが瞬く間に車に埋まり、見物人がぞろぞろとあつまって、真っ青な空に漆黒の煙とカラフルな人々のシャツ・・・まるでハリウッド映画の1シーンでも見ているような光景に事の重大さを忘れ、しばし目を奪われる。

・・・待つこと約1時間、急行してきた消防車によって消火されやっとのことでこの猛暑地獄からおさらばすることができた。ホテルに到着したのは8時ころである。
ホテルは4つ星のタキシムプラザという観光ホテルで、悩まされたノミもおらず、快適な1夜を過ごす事ができた。次の日、朝9時から観光へと向かった。さすがイスタンブールは観光地だけあって、日本人を含めたさまざまな国の人たちが観光に来ている。ほとんどのところで英語も通じるので、けっこう楽に観光できるのである。

いくつかのモスクを見物し、エジプシャンバザールという大きな市場を見物した。色とりどりの絨毯や民族衣装、スパイスなどが売られているが、「買ってどうする」と自問すれば、購買意欲はどんどん薄れてしまい、結局なにも買うことなく、その場を後にした。

近くの桟橋の船では、サバサンドを売っている。その名の通り、半身の鯖を塩焼きにして、トマト、たまねぎといっしょにパンにはさんで食べるファーストフードだ。食してみたが、想像していたよりずっと美味で、いままで食べたトルコ料理のなかでは一番おいしかったかもしれない。でも日本では絶対にこんな食べ方は出来ないだろう。

トルコ料理は世界3大料理の1つだが、この3大料理の意味は、古くからある伝統的な料理という意味でうまいとかまずいとかいった要素はふくまれていないのだそうだ。なるほどである。

午後2時にホテルをチェックアウトし、帰路へと向かったのである。
画して、トルコ出張1回目も無事終了し、日本にて時差ぼけの頭を抱えながら執筆を終える訳だが、次の出張でもさまざまな出来事が待ち構えていることと思う。折に触れ記していこうと考えている。
それでは、次回作をお楽しみに・・・・・

これは後日談になるが、成田空港に着いた後、テレビのニュースでイスタンブールのモスクがテロで爆破された事を知った。
映像でみたモスクは半壊し、道路に瓦礫が散乱していた。
まてよ、ここは昨日、私が通った道ではないか。
海外出張者にとって、テロは身近な問題である。
作品名:トルコ行進曲 作家名:ohmysky