小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

トルコ行進曲

INDEX|2ページ/44ページ|

次のページ前のページ
 


26日のトルコ時間11時頃、ようやくホテルに到着、
12時間の飛行機搭乗の後、4時間も車に揺られて
もうヘトヘト、とりあえずベッドにもぐりこんで爆睡。
日本との時差は6時間もどる形になる。

このホテルは名前をエタッシュホテルと言い、この界隈で
一番古いホテルのひとつだそうだ。

部屋は3階のツインルームに泊まっている。3階が最上階で、
一応エレベータはついているが、このエレベータ、内ドアが無く、
非常に危険でしかも、落ちそうなので使っていない。

便所はとりあえず水洗だが、水を流すとおしりに水がかかり、
自然とウォシュレットになる。風呂は小さく、カーテンが付いて
ないので、シャワーを浴びると全部水浸しになる。

その後、掃除しないとトイレが使えない状態になってしまうのだ。
ホテルの人たちは皆親切だが、日本語はもちろんのこと、英語が
通じないので、コミュニケーションをとるのが非常に難しい。

また今回もトルコ語を勉強せねばと思うこのごろである。
電話回線の品質が悪く、インターネットがほとんどつながらない。
このメールもいつ送れることやら・・・・

毎朝朝食がついており、朝5時半に起きてから、シャワーを浴び、
そのあと食堂に食べに行くのが毎日の日課である。
バイキングスタイルであるが、あまり品数は多くない。パン、スープ
バター、ジャム、ゆで卵、フルーツ、なんか見たことも無い食材、
といったところ。

スープは結構うまい。そろそろパン食にも飽きてきたところだ。
レストランには、ご飯がおいてあるが、バターライスになっていて
ちょっとしょっぱい。でもパンよりはましかな。

ついた初日から水曜日くらいまでは、雨で結構涼しかった。現地の
ひとも「異常気象」だといっていた。このシーズンはめったに雨が
降らないからだ。

その後、毎日晴れの日が続き、昼間35度ぐらいの気温になる。
道産子にとっては地獄だ。しかも、まだクーラが計算機室に入って
いなかったので、汗だくになってしまう。

今はクーラが稼動しているのでとりあえず快適ではあるが・・
朝7時半に車が迎えにきて、工場まで連れて行ってくれる。

所要時間は10分程度。工場内には○○重工の事務所があり、
そこにフセインさんという給仕のおじさんがいてコーヒーや紅茶をいれてくれる。
トルコでは、チャイという名前の紅茶が一般的で、味は紅茶の濃いやつと
いった感じで小さい透明なグラスに入れ、角砂糖を2ついれて飲む。
あと、トルキッシュコーヒーがあるが、コーヒーの挽いた粉を直接カップ
にいれて飲むので、口の中が粉っぽくなる。

普通のインスタントコーヒーは「ネツカフェ」と言えばでてくる。
8時15分から全体のミーティングを行い、その後工場内にある計算機室
へと向かう。つい最近まで机が入っていなかったので、ダンボールの上に
端末を設置し、作業を行っていた。やっと机が入ったと思ったらその机は
ベニヤ板でできているような机で、運んでいるうちに1つは壊れてしまった。
上にPCを乗せるとしなってしまう。机の費用をケチった付けがここにきて
現れてしまったようだ・・・

仕事の方はとりあえず順調で、計算機システムの現地スタッフは皆英語がしゃべれる
のでぜんぜん問題ない。ただし、工事関係のおっさんたちは、現地人が
英語をほとんど話せないので苦労しているようだ。

でも通訳のムスタファさんがいるので、コミュニケーションはなんとか
はかられているようだ。このムスタファさん、日本で暮らしたことがない
のに、日本語、日本の文化に堪能で、それはすべてトルコで勉強したのだ
そうだ。一番怠けているのは日本人だなとつくづく思う。

こちらの仕事は月曜日から土曜日までで、休みが1日しかない。でも、やる
こともこれといってないので、こうしてパソコンに向かっているのだ。

この町はエレリーという町で黒海のほとりに位置している。部屋の窓からは
黒海が見える。町並みはとてもきれいで、エーゲ海の海岸に建ち並ぶ白い家々
を想像してもらえばあまり相違ないといった感じだ。

家はほとんどがレンガ作りで、日本とは違った様相を呈している。
そういった意味では、今までの海外出張のなかで、一番観光に来ているような
気分になる。ただし、娯楽が一切ないので長期滞在には向いていないと思う。
この辺の若者は、週末になるとイスタンブールまで4時間かけて遊びに行き、
徹夜で遊んで帰ってくるそうだ。私はもうそんな年でもないし、疲れるだけ
なので、ホテルでボヘーっとしている。

酒はビールとラクという甘い焼酎のようなものがある。このラク、水で割ると
白くにごる酒でとてもうまいのだが、ものすごく強い酒なので2杯のむと
次の日は頭がガンガン痛くなる。昨日は2杯飲んで、昼頃まで寝ていた。
1食だいたいビール、ラクをのんで1000円位かな。

仕事は毎日6時に終了し、6時半ごろに車でホテルへと戻る。その後、晩
めしを食いに出かける訳だ。
食事は、結構バランスがよい、サラダは生野菜たっぷりだし、魚の塩焼き、
イカリングフライなどもある。
シシケバブは塩味の焼き鳥と同じようなものだ。ほかにいろんな肉を重ねて
串に通し、ナイフでこぞぎ落として食べるドネルケバブやチキンソテーなど
がおいしいのだか、なにもかもあっさりしていて、物足りない。

やはり、宗教信仰が根強い国なのであまり下世話なものは食べないのだろう。
一般的なトルコ人の就業事情は劣悪である。あまり仕事がないのだ。でもみんな
で仕事を分け合って暮らしている。

たとえば、レストランに行くと5、6人のボーイに取り囲まれる。椅子を引く係、
水を汲む係、氷を入れる係、料理を運ぶ係、お酒を汲む係、お会計係と分かれており、
たとえば、水を汲む係に氷を頼んでもダメなのである。氷を入れる係の仕事がなく
なってしまうからだ。そうやってみんなで支えあっている姿は非常にほほえましい。

とにかく時間がゆっくりゆっくり流れているので、週休1日でも十分だ。
テレビもトルコ語の放送しかやってないので退屈だしね。はやく仕事に行きたいな。
計算機の技術者たちは、教育の時に日本に来ているので顔見知りだし、気心もしれている
ので、ホテルにいるよりは計算機室にいたほうが楽しい。

海外に長く滞在していると、頭の中が英語になってしまい、英語でものを考えるように
なるので、日本語の文章を書くときに結構苦労する。
でも、みんなこのメールを楽しみにしているみたいなのでがんばって書こうと思う。
とりあえず今日のところはこの辺で・・・
作品名:トルコ行進曲 作家名:ohmysky