つれづれ
ピース又吉
お笑い芸人ピース又吉が読書芸人というテーマでテレビに出ていた。
神保町の古書めぐりとか、私も学生時代やったことがあるので懐かしく見ていた。
大正文学がその場でいくらでも初版本として買えたのでタイムマシンに乗ったみたいで楽しい場所だけど、又吉さんが買った初版本が1万円以下だったのに驚いた。だいぶデフレなのかもしれない。
私はやはり、稲垣足穂の初版本を買ったり、見るだけだったりしたのだけど、そのころ足穂ブームがちょこっとあって、新刊書もたくさん出ていたからどちらかというと新刊を買った。
又吉はまだ30代なのに、いろいろ大正時代が好きだったりするので、年配者からはとても好感がもてる若者だ。話を聞いているとアンティークとか、ヴィンテージの話を聞いているときのように面白い。古い家の屋根裏部屋で宝箱の発掘をしているようだ。
他にも、クラシック音楽が古いスピーカーで聴ける喫茶店の紹介があったけど、
確かに古い公民館とかで音楽を聴くと、オルゴールの中にいるように音がこもって面白い。音響設備も古くなると趣が出てくるのかもしれない。
江戸時代とか、今でも海外では物を大事にして、直しながら使っているわけだけど、日本もこれからは、修復技術をもった職人がたくさん各地に出てくれて、直しながらいろんなものを使っていけたらいいのにと思う。私が今、仕事をしている建築業界でも、だいぶ前から新築よりもリフォームのほうが多くなってきているけど、他の分野でもじょじょに直しの職人が増えてきているけど、まだまだ少ない。
このあいだ30年ぐらい使っているフライパンに穴が開いてしまったのだけど、それも、修復技術があるということをテレビで見たことがある。でも、簡単には頼めない。