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朝霧 玖美
朝霧 玖美
novelistID. 29631
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ネクタイ猫

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「ネクタイ猫」

ある朝目が覚めた俺はなにか違和感を感じた。
毎朝の儀式で両手を伸ばして思い切り背筋を伸ばした。
「う~ん!」
伸びをした背伸び感がシッポまで行き渡り、すっきりした。
・・・シッポ?尻尾??尻尾ぉぉぉぉ!!!!
なんで、俺に尻尾があるんだ?
急いで身体に目をやる。昨日までの自分の身体じゃない。
短めの茶トラの毛皮になっている。
足先だけ白くて靴下を穿いているような感じだ。
猫好きの俺は思わず「可愛い」と思ってしまった。
いやいや、違う!そんな事思っている場合じゃ無い。
身体をひねってみた。
眼の先にあったのはくねくね動く尻尾。
「おい!」というと「なんだ?」と言うように動く尻尾があった。
ごしごし目をこすってみた。
(あぁ、きっと外から見ると猫が顔を洗っているようなんだろうなぁ)
「俺は猫になったって言うのか?でも現実だよな?」
作品名:ネクタイ猫 作家名:朝霧 玖美