結果としては
代替
意外にも、自分の言葉に傷ついていた。鳩尾から手の平まで痺れるように駆け回る電流を、みんな恋と呼ぶ。
なにが、友達だ。
なにが、恋愛だ。
他に頼る人のいない猫を僕がたまたま拾っただけで、誰か別の人間の手に渡せば、今からだって僕のことを忘れられる。僕が忘れられるかは別にして。
つまりは、誰だっていいのだ。寄り添って抱き締めてやるくらい。ただ偶然にも相手が僕だった。望むと望まざるとに関わらず。
今ならまだ、諦め切れるかもしれない。そうだ。投げ捨てる理由なら幾らだってある。ないのは、根性。
君は僕じゃなくてもいいのだろう?本当は。