恋色季節
「ねぇ理央」
「ん?」
何年ぶりの再開だろうね?
まるで…
長い長い夢の中にいたように…
そう聞いてみた。
そうするとあなたは微笑んだ。
「アンタの1年はどれだけなの?」
少し顔を染めて、おかしそうに紗希に問う。
海外から1年ぶりの帰国。
会えたことが…
嬉しくて嬉しくて…
空港で顔を見た瞬間、人目を憚らず抱きついた。
それをあなたは、黙ってしっかりと受け止めてくれた。
「昔の俺たちじゃ考えられないね」
今の状況は、と付け足しクっと笑った。
「まさに犬猿の仲?」
「次元をこえていたよね・・・」
空港から、櫻宮学園テニス部みんなの元を目指して…
2人が出会ってからの話をしながら
手をしっかりと繋いで歩き出した・・・
to be continued…