青春
式が始まった。名前を呼ばれ、返事をする。そして、そのあとは校長先生の長々した会話が続く。式を終え教室に入るときにも一人。関西弁があっちこっちから聞こえる。まなかにとっては、珍しい方言である。すると、まなかは気付いた。
「私だけじゃないんだ。ひとりぼっち。」
まどかの視界に入ったのは、誰からも話しかけられることもなく、誰かに話すこともない。教室から窓の外をずっと眺めていた。まどかは、じぃーと見つめていた。すると、あっちもまどかに気付いた。やっと顔が見れた。一言で言うと、「イケメン」まどかは
思いきって話しかける事にした。
「はじめまして。私は大宮まどかです。東京から引っ越してきたばったりです。あのー、あなたも、もしかして。」
すると
「俺は、新宮仁。俺も引っ越してきたばかりだ。」
と、応答した。