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DARADALife

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(あれ?なんだろう、うごけない。…僕のエロ本は?発売日に書店で二時間待ちまでしたのに、手元にない?そんな馬鹿な…)
 僕がそのことに気がついたのは、自分の右腕の感覚が戻ってからの話だ。
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」静まり返った夜の街に明らかに常軌を逸した女性の声が響きわたる。
(まさか!!…僕のエロ本を…みたのか?そりゃー結構ハードな内容だったかもしれんが、そんなに叫ぶほどでは、それより早く回収をしなくちゃ、ん?)
そこまで考えてやっと気がついた。
 目を凝らしてやっと相手の顔を認識できるくらいの明るさなのに、今そこに落ちている物が本かどうかなんてわかる訳がない。形で大体は認識できても、中身までは読めないだろう。
(もしかして同類?)
声のした方に首だけを傾ける。
 そこには、先程の声の主であろう女に襲いかかろうとしている男の姿があった。
(…僕は、あの子を知ってる?それにあの男も………あっ、あの子。僕に助けを求めてきた子じゃないか)
記憶がもどると同時に、少しずつ体の痺れが治ってきた。
(そうだ!!僕はさっきあの男にぶちのめされたんだった。僕にあの力を使いこなすだけの技量があれば…)
 思えばあの時、あの子を助けた時から僕の物語は始まった。
作品名:DARADALife 作家名:齋古翔太