小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
くまちゃん
くまちゃん
novelistID. 30876
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ラブの詩 (五行歌)

INDEX|1ページ/1ページ|

 
第一章  春

ラブはシマリス
百グラムの小さな命
遊び疲れて
ポッケでクゥークゥー
開店休業の私

今日はバドミントン
ユニホーム姿でわかるんだ
いやだな~ 留守番は
ラブを体育館で知るだろう
ゥフ! ボロボロのシャトル

パソコンが来た
器械おんちのママ
お願いリスの飼い方だして
なんやらお勉強
ラブ! エサ替えるわよ

パソコン前で涙ぐむママ
肩に乗り覗いて見たら
えっ! リスの寿命
心配ないよ
長生きするもんね

仏様にと
おはぎが届いた
ラブ 食べる?
いいの? 甘いもの大好き
虫歯にならないのかしらね

満開のカニサボテン
わー きれいだな
チュ~
どんな味? ラブ
あまいよ

春までは植木でいっぱい
ママが部屋を出た
それ! 土堀りだ
まぁ ラブったら
掃除機かける姿にごめんなさい

夏野菜を植えるわよ
ラブのミニトマトもね
長靴履いて鍬もって
いいなー
ママは土いじり

背伸びして
外眺め
思いにふけるラブ
春なのね
お嫁さんが欲しいのか

外に出せ
ケージをかじるラブ
来客中よ
後でね
立ちションで攻撃された

土鈴(しゅうごう)
あの音は?
えさ台にかける
ラブ
覚えたての芸

ラブ
声色で察知
次の指示
今日も
感度良好

第二章  夏

さくらんぼ
今日も紅秀峰
果肉は飽きた種をくれ
ダメよラブちゃん
青酸毒があるでしょう

足の爪切ってたら
何しているのママと
ラブが肩に乗る
君のも切ろうか
伸びてるよ

暑いなー寝そべるラブ
砂遊びしなと水槽だせば
上に下への大暴れ
見ている我々暑くなり
クーラーのお出ましだ

初めての外遊
庭を散歩
ついでにお隣も
ラブを迎える
ママの目に涙

ママの涙
甘くはなかった
二度としません
外遊は
僕も怖かったよ

高いところが好き
本箱の上に
巣箱を置き
ラブだけよ
別荘をもっているのわ

夏休み
もっちゃんがやって来る
ママはそわそわおもてなし
ラブ
ケージの中で我慢して

ラブを抱かせて
ママの手から
もっちゃんへ
ただただぼくは
我慢の子

もっちゃんはお台場へ
おいでラブ
ママをひとりじめ
膝に乗ったり
肩に乗ったり

牛乳を飲んでいたら
コップに乗り
せがむラブ
おちよこに注げば
いっき飲み

げんか~い
ラブごめんね
部屋は二十六度
もう下げれない
ママも毛皮がほしいわ

熱帯夜
涼を求めて
床を出れば
特等席は
すでにラブのもの

第三章  秋

お彼岸に
ピオーネが届いた
仏様よりラブが先
冷凍してよ
ぼくのため

トウモロコシ
甘皮剥いて食べてたら
まぁ~ ラブ
器用ね
便秘に良いから食べなさい

もう秋なのね
イナゴがいたわ
ラブどうする
もちろん食べるよ
たんぱく質だ

山グルミ
ラブの大好物だ
ハンマーで割って与えれば
半分を冬に備えてか
別荘に持ち帰る

ペットフードには
食べれないものがある
半分以上だよ
配合の練り物だ
考えてくれよ

オルガンに鬼ごっこ
ママが蓋をした
探す声に
ラブはここよと
知らせる術がない

ピンポーン
急いでママ外出
ケージの鍵かけ忘れ
出入り自由のラブだよ
久しぶりに壁紙むしり

にわか雨
洗濯物が部屋いっぱい
タオルが好きなんだ
こっちにも見っけ
やめてよ ラブ

縁日
綿あめよラブ
お布団と思い寝てみたら
身体ベタベタ
シャンプーされた

梨だ!
ケージの扉を上げて
スライディングするラブ
むさぼる姿に
慈愛の目四つ

第四章  冬

冬が来る
夕方には
ケージにお布団をかける
暗いのいやだと
駄々こねるラブ

小春日和の窓辺
居眠りするラブ
いつの間にか熟睡
♪ リスは日なたで丸くなる
平和だなー

本箱上の別荘で
遊び疲れて寝りつく
夜ですよラブ
ケージに運ぶママの手あったか
このまま少し抱かせてね

やっと来た
山形の林檎ふじ
種と蜜をあげるわね
夏林檎は食べないのに
グルメねラブ

ラブお寝坊
巣箱を覗いたら
冷たくなっている
ギャー どうしたの
これが噂の冬眠か

眠ったまま死ぬと聞く
日中床暖 夜炬燵
生きてねと祈る毎日
三日目で起きてモリモリ食べて
またラブは冬眠

ラブおりこうね
専用トイレにおしっこ うんち
冬眠中
お掃除好きのママがうるさい
触られたくないからね

冬眠はあきた
毎朝みせる姿にゆるむ頬
ラブ動きが鈍いわね
抱かせて 抱かせて
抱いて 抱いて

バレンタインデー
僕も男 一つ失敬だ
ラブ~ ママが追いかけてくる
もーこんなに沢山
命取りよ

チュンチュン
にいしいろうは
屏に整列の雀さん
何かご用と
かけよるラブ

問うように
ラブは
指をツンツン
頬をツンツン
ママは幸せよ

ただいま!
かけ寄る彼(ラブ)を
だきしめて
二人の世界に
暖房がON