三題噺「夏目・反逆者・野菜」
夏目友人帳 肆 第1話「とらわれた夏目」
機動戦士ガンダムAGE 第12話「反逆者たちの船出」
第1話(先行放送)「野菜の果て」
「クックッ、今日こそ貴様を調理してくれようぞ」
あぁ、今日もアレの時間らしい。
「まずはひき肉だ。その後武道館を木っ端みじんにしてやろう」
「続いてタマとパンが進撃だ」
「パン、パン。どうした、現状を報告しろ」
「くそ、部隊をちぎられたか」
「こんなことができるのは誰だ!!」
「何?!反逆者の夏目だと!!こいつの介入は食い止めろ」
「くっ、少々やられたようだな。これくらいなら幻覚などは平気だろう」
「こうなったら黒い雨だ。雨が降ったら乱戦で現状をこねくり回せ」
「いいか、今はこねくり回して粘るんだ」
「よし、これから現状を細分化する」
「今回は6つだ」
「フフ、今日は奴がいないから楽しみが増えるぞ」
「別れたら全てを焼き尽くせ」
おっと、そろそろ止めないとこの前の再現になってしまう。
「おい、焼き尽くすのはやめろ」
「あぁ、兄さん。そうですね。以前みたく焦がすところでした」
うちの妹はいつもお淑やかで才色兼備の大和撫子(兄バカ)なんだが、どうも料理をすると中二病がでてしまう。
現在作っているのはハンバーグだが前回、本当に焼き尽くし炭を作ってくれた。
「あれ、もうひっくり返すのか?まだ火が通ってないんじゃないか」
「今日は前回の反省を活かして煮込みハンバーグです。電子レンジで野菜ミックスを温めてくれますか?」
そう言ってデミグラスソース、赤ワイン、水、茹でたジャガイモを加えて蓋をした。
あと15分煮込んで完成らしい。
周りにはこの癖を直さないのかと言われるが直す気はない。
これが直ってしまったら妹はお嫁にすぐいけてしまう。
これは父との共闘戦線である。
まぁ、今日は父の帰りが遅いらしいので妹の手作りは抜きにしてしまったのが今思えば怖いことだ。
俺の妹がお嫁にいくわけがない。
725字
作品名:三題噺「夏目・反逆者・野菜」 作家名:八月 石華