いつか
君が帰り際くれたチョコを
思い切り握って駅まで行った
拳開いた時には溶けていて
途方に暮れた
ついた溜息は白く
突き放した夜空に混ざった
家に帰る電車の中で
君がくれた溶けたチョコを食べながら
僕は早くも君の体温が恋しくなる
だから目を閉じて今日一日の僕らを
丁寧にゆっくり思い出して
辿ってく旅をする
そうすると鞄を抱えてる腕に
君の柔らかい感触が蘇って
鼻の奥がつーんとする
目頭が熱くなって涙が滲むと
最寄駅に着いてしまう
不完全燃焼の涙
これを君の肩口で放たないように
僕は毎日気を付ける