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永山あゆむ
永山あゆむ
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OATH~未来につなぐシルベ~第一章(プロローグ~第2話)

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序章までのあらすじ



広大で先の見えない名もなき『世界』。人々はまだ、この『世界』の全てを知るものはいない。

 その中のほんの一部にあたる、アフロディテ、ヘルメス、アテナ、ヘパイストス、アポロンからなる『ペシィミズム地方』。

 そのペシィミズム地方、アフロディテ国サウスマリー村に住んでいる女性、リディア・リーベ。彼女は、自分の名前以外記憶を失ってはいたが、彼女が暮らしているエフェクション孤児院の院長-シスター=リーベに愛情を注がれ、ワガママだが、とても穏やかに平穏な日々を過ごしていた。

 そんな彼女だが、「外の世界」へと踏み出すことを夢見て、友人であり、好敵手(ライバル)でもあるフェレル・リュックズィヒトと共に「夢」をつかむチャンスが訪れる。フェレルの父親-ダン・リュックズィヒトが営んでいる武術道場、『フィーリング道場』で彼女たちは武術修行に明け暮れていたが、ついにダンから道場から卒業できるか試される『卒業試験』の実施を言い渡される。

リディアとフェレルは、ダンに言われた通りにサウスマリー村から西の方角にある、『ノースラの森』へと向かい、森のどこかに置いている宝箱を探し始める。彼女たちは日ごろの訓練の成果を存分に発揮し、的確な判断力で魔物を退けて任務を達成する。

しかし、宝箱を手に入れて森から出ようとしたその時、村の方角から大きな揺れを感じる。村の異変に気付いた二人はすぐにサウスマリーへと戻る。

そして、彼らが戻ってきたときは村に魔物がたくさん現れ、人々を襲っていた。二人は村の出入り口で襲われていた武器屋と道具屋の店主を助け出す。二人の店主から状況を聞き、二人は街の噴水広場で応戦している『フィーリング道場』の門下生の下へと向かう。

村の中心である噴水広場は、魔物の軍勢であふれていたが、門下生が協力しあいながら応戦していたが、隙を突かれて避難場所である『フィーリング道場』に向かっている住民が襲われそうになる。しかし、リディアが猛ダッシュで駆けつけ住人に襲い掛かろうとしている魔物を棒で薙ぎ払って助ける。

住人の避難を無事に終わらせたリディアとフェレルは、門下生から襲われたときの状況を聞く。魔物はどうやら軍勢で現れ、村の至るところを襲ったのだという。しかし、凶暴な魔物はこの付近には存在しない。新手の魔物が現れたのか、それとも・・・。

すると、考える暇もなく孤児院の方から煙が上がっているのを彼女たちは目撃する。リディアはフェレルをそっちのけで単身、孤児院へと向かう。フェレルも後先や状況を全く考えないリディアを放ってはおけず、急いで後を追う。

 しかし一人で行った矢先、リディアは敵に阻まれ、窮地に陥る。魔物が彼女の攻撃をかわし、防御する隙を与えない。やられると悟った瞬間、俊足の剣技で一瞬にして魔物は真っ二つになる。リディアの前に現れたのはフェレルだった。彼の剣技でリディアは助かる。そして、二人は協力して魔物を倒しながら孤児院へと突き進む。

 二人が孤児院が来たとき、孤児院の周囲の庭が燃えており戦場と化していた。しかも、先に訪れていたダンがやられており、黒フードを被った男がシスターや子供たちを今にも襲い掛かろうとしていた。二人は分担し、リディアはシスターのもとへ、フェレルはダンのもとへと走る。

 謎の男が子供に斧で襲い掛かる!!シスターは見ていられず、目をつぶってしまう。しかし、ガキーンという音が響きわたる。なんと、リディアさらに割り込んで斧を棍棒で受け止めたのだ!そして、シスターを逃がし、フェレルはダンに結晶治癒術をかける。

 ダンからこの事件の黒幕がこの男だと聞いた瞬間、リディアは怒りが頂点に達し、単身で謎の男に立ち向かうが、成す術もなく男の斧の前で吹き飛ばされてしまう。殺されてもおかしくないこの状況で、リディアは何とか打開策を打ち出して男の隙を突き、リディアは木を利用して勢いよくジャンプする!!防御できる隙も与えず、男に向かって棍棒を思いっきり振りぬく。しかし・・・

 男はリディアが大切にしていたペンダントをかざし、防御壁を展開する。防御壁とぶつかり合うリディア。すると、彼女の脳裏に謎の光景が現れる。それは女の子が舞踏館のような場所で友達と楽しんでいたり、沢山の死体の中で泣いていたり、暗い雨の中逃げ出したりと、その一瞬一瞬の光景が映し出される大雑把な内容だった。その光景に驚いた瞬間、リディアは弾き返されてしまう。

 そして、男はドラゴンを召喚し、この場から立ち去ってしまう。村を滅ぼす運命から守るためリディアはフェレル、そして治癒術で回復したダンと一緒に立ち向かい倒すことに成功する。そして、倒した瞬間、リディアは疲れをためすぎてその場で寝てしまう。

 そして、フェレルとダンの家で寝ている間、彼女は悪夢をみてしまう。その悪夢は舞踏館のステージに生き残っていた女の子がそれに広がる死体のなかを脱出するも、「・・・殺して」と懇願し、雨と雷が鳴りやまない街道の中、気を失ってしまうというものだった。

 リディアはその悪夢を『自分の記憶』なのではないかと疑い始め、フェレルを巻き込みつつ、合格したらすぐに謎の男を追いかけるという、己の『記憶を取り戻す旅』にでることを決心する。

 そして、リディアとフェレルは『フィーリング道場』を合格し、ダンやシスターの叱咤激励を受けて、旅立つ。

 まずは彼らの憧れである、民衆自警集団『ジャスティス』に入団するための試練として、『支部別第一次試験』を受けに築城都市『マノーラ』へと向かった。