メリークルシメマス
「今のうちに裏から逃げて」
先輩の男が家から出ていった途端、後輩の男はそう言って、女の
子をほどいてあげた。女の子は驚いていた。
「でも、あんたが……」
「適当に言いくるめるから大丈夫だよ」
「……ありがと。 ねえ、良かったら、メルアド交換しない?」
「!?」
そのころ、先輩の男はアパートを出て、早く自らの欲望を満たそ
うと、コンビニに向かって走り出した。しかし、アパートの前には、
警察が集結しており、
『そこの男、止まりなさい!!!』
拡声器から制止するように伝える声がした。しかし、先輩の男は、
その声が自分に対して言ってるということに気づいていなかった…
…。
『止まりなさい!!! 発砲しますよ!!!』
それでも、先輩の男は走り続けていた。下品にも、これから自分が
しようことを想像しているようだ……。
パァァァン!!!!!!
警察官が制止させようと、空に向かって威嚇射撃して、その場に
銃声が鳴り響いた。
その銃声の大きな音に、先輩の男はビクッと驚き、その場で立ち
止まろうとした。しかし、地面の雪のせいで転倒してしまい、ブロ
ック塀で後頭部を強打してしまった。頭から血が吹き出し、雪を赤
く染めた……。
相当打ちどころが悪かったらしく、先輩の男はそのまま死んだ…
…。