2006-2010 詩集Ⅰ『あさ』
7.
身を切り刻む諸刃の言葉と
目を背けた灰色の現実と
沈む足許と叫びを抱えた心
熱く凍ったまなざしと
ゆるやかに首に張り付く空虚と
茫然自失の不確かな航路
優しささえ突き返す盲目の孤独
上手くいかずに投げ出す誘惑と疑惑
飛び下りれば終わるだろうかと
一瞬でも過ぎる疲労という名の諦め
自由にいたい、今だけがいいと
目的も無く騒ぐ逃避という名の慰め
この危うさを
この若さを
笑える日はいつか来る?
『January 24, 2007 -- Youth』
作品名:2006-2010 詩集Ⅰ『あさ』 作家名:篠宮あさと