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舞うが如く 第三章 13~15

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 土間の台所付近で待機していた永倉新八は、
籐堂とともに、戸外に逃げようとする敵と遭遇しました。
裏庭から表口に逃げようとする敵を後ろから斬り、
脇の3畳間に逃げ込むとする敵は、
気合もろとも串刺しにします。



 さらには籐堂が額に傷を負った時には、
傷を負わせたその敵を一刀のもとに切り捨てました。
しかし、その敵に最後のとどめを加えた時、
土間に当たって、永倉の刀が折れてしまいました。


 あわてて敵が使っていた刀を拾い挙げましたが、
いつの間にか左手の親指付け根に刀傷を受け、
激しく流血していることに
初めて気がつきました。



 その藤堂平助が負傷したのは、一階の中庭でした。
吹き抜けの2階からは、次ぎ次ぎに敵が飛び降りてきます
大奮闘を続けた藤堂の刀は、刃こぼれがひどく、
今にも折れる寸前でした。
そんな籐堂を不幸が襲います。


 一人と斬りむすび、脇から突き刺して
振り返った瞬間のことでした。
不覚にも敵の刀を眉間に受けてしまいました。
駆けつけた永倉によって傷をおわせた敵を切り捨てますが、
籐堂の傷は深く、その出血は視界を妨げたため、
戦闘に支障をきたして、
まもなく戦線を離脱することになりました。



 その一方、2階では、
数人を相手に奮戦する沖田の身に、
信じられない異変が生じてしまいます。