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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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OATH~未来につなぐシルベ~序章(前半)

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序章:動き出す時計(シナリオ) プロローグ




 広大で先の見えない名もなき『世界』。この広大な『世界』の全てを、人々はまだ知る由もない。

 その中のほんの一部―大地に眠るエネルギーを『結晶』として固め、それを利用する技術―『結晶技術』とそのエネルギーと人の身体能力を融合させた結晶術を確立させ文明を発展させた、アフロディテ、ヘルメス、アテナ、ヘパイストス、アポロンの5大国からなる地方―ペシィミズム地方と呼ばれる地域がある。

 この地方は長き歴史のなかで、各国は戦争で幾度も衝突していたが、グレイン暦一九八九年に5大国の『和平共同声明』により戦争は終結した。
終結後、5大国は独自の特色のある文明を発展させ、5大国の王に仕える『公爵家』なるものが共同で作り上げた、民衆による民衆のための自警集団―民衆護衛組織『ジャスティス』を発足させ、この地方の平和を築き上げた。

 だが・・・・・・

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ナレーション「グレイン暦2000年。悲劇を生んだ大事件、『平和の崩壊(ザフォール・フリーデン)』。それは、この広大な名もなき『世界』の一端―ペシィミズム地方の『狂った時計(シナリオ)』が動き出す始まりに過ぎなかった・・・・・・」


■聖地プレシャス 舞踏館の中<シーンNo.0-1>

 5大国の国境が交わる場所にある、平和の聖地『プレシャス』。
 その聖地にある舞踏館の中は、沢山の人々がすでに死んでおり、不気味な雰囲気が漂っている。

■聖地プレシャス 闇の大穴(ディスパイア・ホール)<シーンNo.0-2>

 聖地プレシャスのほぼ全域に闇に包まれた黒い大穴がある。飛び込めば、地獄へ向うかのように不気味。その大穴の中心に舞踏館の建物だけが残っている。

■聖地プレシャス 街道<シーンNo.0-3>

 空は暗く、冷たい雨が降っている。その中で、悲劇から目を背けるかのように8歳ぐらいの幼き少女が泣きながら森を切り拓いた街道を走っている。

少女「・・・・・・なんで・・・・・・なんでこんなことが・・・・・・」

 少女、足元に落ちている石に気づかず、躓(つまづ)く。

少女「・・・・・・ううっ!」

 少女、倒れる。
 倒れると同時に彼女の犯した罪を制裁するかのように雷が鳴り響く。
 少女はそのままうつ伏せになって、泣きながら自分の右手を見つめる。

少女「・・・うっ・・・うっ・・・あたしが・・・・・・あたしがやったの?・・・なのに・・・なんで・・・あたしは生きているの?いやだ・・・いやだよ・・・こんなの・・・・・・」

 雷が鳴り響く。

少女「・・・・・・お願い・・・・・・誰か・・・・・・あたしを・・・・・・あたしを・・・・・・」

 雷が再び鳴り響く。

 (画面が暗くなる)
  
 彼女は、心の底から望むように、

少女「・・・・・・殺して・・・・・・」