OATH~未来につなぐシルベ~序章(前半)
防御壁を壊そうとした瞬間、彼女の脳裏に謎の光景が焼き付く。
それは、8歳くらい女の子が舞踏館のような場所で友達と楽しんでいたり、沢山の死体の中で泣いていたり、暗い雨の中逃げ出したりと、その一瞬一瞬の光景が映し出される大雑把な内容だった。
リディア「え!?」
その光景に驚いている瞬間、防御壁によって弾き飛ばされる。
リディア「きゃあ!!」
フェレル「(ダンと同時に)リディア!」
ダン「(フェレルと同時に)リディア!」
フェレルとダン、リディアの下へ駆けつける。
リディア「いててて・・・・・・」
リディアたちは謎の男を見つめる。
謎の男「フン・・・・・・少しはできるヤツがいるとはな・・・・・・少々見くびっていたか」
リディアは、男が右手に持っているペンダントに気付く。
リディア「それ、あたしの!!」
謎の男「(ペンダントを見つめながら)ほう、貴様が持っていたのか?」
リディア「そうよ!親の形見を返してよ!!」
謎の男「親の形見、か・・・・・・笑わせてくれる」
リディア「な、何が言いたいのよ!?」
謎の男「貴様には関係ないことだ。さて・・・そろそろ終いといこうか・・・」
謎の男は、右手を掲げる。すると右腕から手までが暗黒の魔晶力に包まれる。
謎の男「はあああああっ!!」
男、右手を地面に叩く。すると、黒い光が!
リディア「きゃあっ!!」
フェレル「うわっ!!」
ダン「くっ!」
三人は黒い光で何も見えない。
明るくなった瞬間、3人の前に現れたのはドラゴンだった。
リディア・フェレル・ダン「!!」
謎の男「フフフ・・・・・・」
三人は思わず、後ずさりをしてしまう。
ダン「しょ、召喚したと言うのか・・・・・・!?」
謎の男「そうだ。こいつで村ごと共に消えてもらおう!!」
謎の男、ドラゴンに合図を出す。
そして、男の足元に魔法陣が現れる。
謎の男「じゃあな。もう会うこともないけどな・・・・・・」
フェレル「待て!!」
フェレル、謎の男の方へと走る。しかし、
フェレル「き、消えた・・・・・・」
その場で謎の男が消えたことに驚くフェレル。
これで残ったのは、ドラゴンとリディアたちとなってしまった。
ドラゴン「ウオオオオオオオオオオッッ!!!!」
あまりの声の大きさにリディアたちは耳をふさいでしまう。
リディア「っ・・・・・・なんなのよ、この雄叫びは!?」
ダン「!!・・・・・・リディア、よけろ!!」
ドラゴン、リディアとダンに向かって火炎放射を放つ。
リディア「わああああっ!」
二人はなんとか横っ飛びでかわす。
ドラゴン「ウガアアアアアアアッ!!」
リディア、ドラゴンを睨みつける。
リディア「村ごと消えてもらう?そんな事、絶対にさせてたまるか!絶対に・・・・・・絶対に守ってやるんだから!!」
リディア、武器を構え直して攻撃態勢を整える。
リディア「フェイ!ダンおじさん!!」
フェレル「ああ!!」
ダン「うむ!!」
リディア「いくわよ~!!」
リディア、ドラゴンに向かって走り出す。
※イベント終了。ドラゴン(序章最後のボス)と戦闘開始。(※フェレル、戦闘参加メンバー復帰。この戦闘だけ、ダンが戦闘メンバーに加わる)
<戦闘終了後>
三人は協力して何とかドラゴンを撃退する。
三人は全力で戦闘したせいか、息が乱れている。
リディア「はぁ、はぁ・・・・・・」
ダン「二人とも、よくやったな・・・・・・」
フェレル「・・・・・・」
フェレルはどことなく、何か考えている風にも見える。
リディア「よかった・・・・・・みんなを・・・・・・守ることができ・・・・・・て・・・・・・」
リディア、バタッとそのまま倒れる。
フェレル・ダン「リディア!!」
二人ともリディアの下へと走る。
フェレル、リディアを上向きにさせる。
フェレル「リディア、リディア!!」
必死に呼びかけるフェレル。
彼女はフェレルの声に反応しない。
だが・・・・・・
リディア「Z・・・・・・Z・・・・・・」
その代わりに眠り声で彼の声に反応していた。
フェレルとダンはお互いの顔を見合わせて、
フェレル「(ダンと同時に)・・・・・・ふう」
ダン「(フェレルと同時に)・・・・・・はぁ」
二人とも、ため息が出る。
フェレル「・・・・・・驚かしやがって」
ダン「全くだ・・・・・・」
二人は寝ているリディアを見て微笑む。
フェレル「お疲れ様」
リディアは幸せそうな顔をしながら寝ていた。
そして、リディアの夢の中へと続く。
※フェレル、ダン、パーティアウト。
※イベント終了。このまま『リディアの夢 聖地プレシャス 舞踏館』へと続く。
序章(後半)につづく
作品名:OATH~未来につなぐシルベ~序章(前半) 作家名:永山あゆむ