執着
霞の中に佇んで前にも後ろにも踏み出せず
がんじがらめの執着に取り込まれてしまった幾年か・・・
記憶ばかりが鮮明で
思い出だけが一人歩き・・・をしてた
抱きしめてよ と言葉をかけて
頭を撫でてと 呟いて
声にならない思いを吐いたところで
虚空に投げ出されるばかり
どこにそんなエネルギーが有ったのか
思い込みとも言うじゃないか
サラサラと流れる心のありようを取り返して
首から肩への視えない重しが外れたようで
歩くリズムを取り戻し
ときめく予感を取り戻し
空の青さがきらめいて広がる
晩秋のグラデーションのもみじの紅を
暖かいと感じる日を取り戻して
解き放たれた執着と引きかえに
軽々と笑みを取り戻す
ありがとう
ありがとう
踏み出せる一歩が・・・
軽くステップをふむ♪