俺は宇宙人だ。
この地球が我々に役に立つ、必要な星かどうかを見極める為に派遣された。
地球は住みにくい星だと思う。
その癖相対する場所も存在する。要するに住みやすい場所。
地球人も面倒くさい。
国だ何だ、会社が何だ、学校が何だ。
些細な事でケチをつけ、気に入らない事があれば悪事を働く。
その癖ボランティアだとか気遣いだとか凡そ自分が損する事を平気でする。
実に理解し難い。
「意味が分からん」
「何が?」
「何でも無いよ」
学校というモノも理解し難い。
恋愛だ友情だ運動だ青春だ、そんな事ばかりしてどうするのだろうか。本来なら学業を励むべきなのにも関わらず馬鹿みたいに視線を送るわ化粧だの何だのと色気付くわ、誰かと目があっただけでキャーキャーと……そのエネルギーを別方向に使った方がきっと余程有意義だ。
「どこに行くよ?」
「なぁ、お前も放課後遊びに行くだろ?」
「あぁ、いいよ」
「あと何人誘う?」
「こん位で十分だろ」
そうやって物事を客観的に測りながら、結局俺もエネルギーの使い所を分かってはいないのだ。
(思い込み宇宙人)