少女機械人形コーパス 第二幕
――3時間後
ピピピッ ピピピッ<SE体温計>
<スチル風邪佐路 目開け>
花立
「ん、薬が効いてきたみたいね。熱も下がってる。」
佐路
「どうして…。」
花立
「そればっかりね、お休みで暇だったから。それだけよ。」
佐路
「……。」
花立
「ね、おかゆ食べれそう?」
佐路
「うん…。」
花立
「オッケー、じゃチャチャっと作ってくるねー。」
佐路
「あ…あのっ。」
花立
「ん?」
佐路
「…ありがとう。」
花立
「んっふー♪どう致しまして☆」
タッタッタ<SE足音 キッチン音>
佐路
(ありがと…か…。そんな言葉を人に使ったのは…何年ぶりでしょう。)
佐路
「サンディ。」
サンディ
「わぅ。」
佐路
「サンディにも心配をかけたね、ありがとう。」
サンディ
「ハッハッハ。」<SE>
<スチルから立ち絵へ>
コトコトコト…<キッチンからのSE>
佐路
(ふふっ。なんだか…)
サンディ
「バーウ?」
佐路
「うん、サンディ。」
佐路
(家族ってこんな感じでしょうか。)
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文