少女機械人形コーパス 第二幕
同日
午後10時40分
コーパス 総司令室
野柳
「やはりただでは殲滅出来ませんでしたね。」
池峰
「今回は所詮、東堂の実戦訓練のようなものだ。コアも単なる生命体にすぎん。所詮大した力など出せはしなかったのだ。」
野柳
「使用したのは饗庭くるみですからね。東堂はコアの存在を知っている為、自然にコアに意識が向きます。饗庭くるみと無関係でありながら、自らコアに意識を向ける事によりデーケルターレを操れた…。花立ではデーケルターレの起動すら難しかったかもしれません。」
池峰
「さて、次はどんな動きを見せてくるのか。」
野柳
「茅野博士の研究によれば、『楔の悪魔』はある一定量の情報を吸収すると独自の進化を遂げ、新しい生命体を生み出す可能性があるとされています。」
池峰
「今はこれまで吸収した情報を統合していると見るか。」
野柳
「あるいは…。既に統合は完了し、攻撃態勢に入っているのかもしれません。」
池峰
「いずれにせよ、コアの準備だけは怠るな。」
野柳
「はい。」
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文