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ウエツグ上次
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novelistID. 33611
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眼のある夜空

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夜の空をぼんやりと眺めていた。眼鏡は外しているから星など細かくは分からない。
はっきり見えるよりかは幾分もましだ。
 私は宇宙恐怖症なので、普段あまり夜空を長く眺めないのだが、そんな宇宙恐怖症の私でも夜空は見たくなるものなのだ。惹かれるのだ。
怖いもの見たさ、とでもいうのであろうか。。。。。

ぼんやりとみていると。あることに気が付く。


あぁ、月が二つある。

月はもともと二つだったのだろうか。
そんなこともないであろう。
夜の光は二つ、まんまるく私を眺めていた。
まるで、猫の眼のようだ。

眺めているのは私の方だと思っていたがどうやら私が眺められていたらしい。
いつのまにか、暗い中から覗かれていたのだ。

そんなに見ないでくれ、怖いから。私を食べようとでも言うのか?

しかし、光は二つまんまるく、ただただ私を眺めているだけだった。




 ジリリリリリリと目覚ましが鳴る。私は起きた。隣には黄色の眼をした猫がいた。

まんまるな眼は、私が起きたのを見て眠りだした。
作品名:眼のある夜空 作家名:ウエツグ上次