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ちょびっつ
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novelistID. 33451
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当然の彼方 第一話

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夢見




最近、毎日同じ夢を見る
変な服を着た女が出てくる夢だ

その中の俺はまだ幼くて
俺はその女の前で泣きじゃくっていた

女はそんな俺をあやそうともせず
ただ、泣きそうな顔で俯いていた
顔をくしゃくしゃにして

そして、嗚咽を漏らしながらこう言うんだ



――『貴方は十年後の未来に死ぬでしょう』――って



いくら幼い俺でもその言葉の意味は理解できた
死ぬのはいやだ、いやだ…


その言葉が頭の中にずっと響いて夢は終わる
目覚めは最悪
真冬だと言うのに寝汗びっしょりだ

しかも、時計を見れば午前四時半
普段俺が起きるより一時間も早い

だが、さすがに再びベッドにもぐりこむ気にはなれない
仕方なく俺はシャワーを浴びた
脱衣所で水気をふき取り、スボンだけ履いてリビングに出る

何の気なしに冷蔵庫を開けて目に留まった牛乳に手を伸ばす
豪快に一気飲みしてしまいに「プハー」と親父くさい台詞を吐いてみた
シャワーの後の牛乳は別格の美味さがあると俺は思う

やることもなくなってしまってリビングの真ん中にやってきた
ボーっと窓の外を見つめてみる


静寂と暗黒
真冬の午前四時半にはその二つが存在するんだとそのとき初めて知った




登校時間になって家を出た
俺の通っている学校は電車を乗り継いで二駅といったところにある
遠くもなければ近くもない、なんとも中途半端な場所だ

電車に揺られて約十分
改札をすり抜け、駅を出る
最初の頃は定期をかざすのに戸惑ったが今ではすっかり慣れたもんだと思う

定期入れをカバンに戻して歩く
家の近くに友達が通っていないせいで登下校はいつも一人だ


だからなのか
あいつが俺の前に現れたんだ


ふわりと宙から地に足をつけ、冷めた瞳で俺を見つめるあいつが――


―――――――――――――――――――――――――――
――――
――
あとがき

短ッ!と思われたでしょうがご勘弁を
ブログで毎日小説は更新するのでチマチマした長編になりますが
…出来ればお付き合いください!

楽しんで頂けたでしょうか?
駄文ですが頑張ります!

読んでくださってありがとうございます
作品名:当然の彼方 第一話 作家名:ちょびっつ