深夜の遊戯・・・
左手にある窓のカーテンを開けた
澄み切った夜空に満天の星たちが
「外に出ておいで~」と囁いていた
むくり・・・と起きてタバコを片手に
ベランダに出て火をつけた
ぷ~っと吹き上げた煙が
まるで僕のお腹のようだった
一人、くすくす笑っていたら
星たちも笑っているような気がした
そう、オリオンの右上に大きな月
昔見た月のようにスッキリした感じ
黄色くてウサギの餅つきにも似た
影が見えている
太陽の光を反射しているのだけれど
僕には月の明かりが母の腕のよう
優しく暖かくそっと包み込む・・・
そんな思いがする
何気なく夜空を見上げていると
意識がスーッと舞い上がり
星たちとじゃれ合ったり
月に抱かれたり・・・
心の安らぎってこんなかな?
夜空に上った意識は下にいる自分を見下ろす
ちっぽけな、ちんけな自分・・・
なんて顔してる?つかれ切ってるじゃん
どうしたんだいって叫んでる
ほれ、もう一本タバコに火をつけて
もう一回、ぷ~ってしてみて
ほら、笑えるでしょ?
ほら、自分の不満げな顔に見えるでしょ?
ほらほら、笑顔になったまん丸顔に
見えるでしょ?