運命
祈りを込めてガラガラポンを回したが、出て来たのは黒い玉だった。
「ハイ六等賞、大当たり〜」
ハッピを着た貧乏神が、うれしそうにほざいた。
「<金運>が末等となると、苦労しそうだな・・・」
俺はため息をついて、次のガラガラポン会場に向かった。
今度は念を込めてハンドルを回す。
すると、出て来たのは水色の玉!
「こ、これは?」と、喜んで当たり玉一覧を見ると、
<仕事運>
一等・・・金色
二等・・・赤色
三等・・・紫色
四等・・・黄色
五等・・・白色
と、あって、六等(末等が)水色とあった。
「まあまあ、気を落とさず」
幼い体系なのに大人びた天使が慰めてくれた。
続いて挑戦したガラガラポンで、出て来たのはピンク色の玉。
<恋愛運>とあったので、少し期待したのが、
女神様から、「ごめんね。末等なの」と言われてしまった。
「もうなにも期待するもんか」
やけになって次のガラガラポン会場へ・・・、
今度は出て来た玉が青色。
「ハイハイ、どうせ青色が末等でしょ」
俺は半ばやけ気味で、当たり玉一覧を見ると・・・、
なんと三等賞!
「おめでとうございます! 貴方の<健康運>は三等賞で〜す」
顔グロの天女が鐘を鳴らしてくれた。
こうして俺は生まれて来た。
( おしまい )
作品名:運命 作家名:おやまのポンポコリン