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カボチャ頭
カボチャ頭
novelistID. 27302
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乱れる歯車 弐

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ねぇ...蓮、俺達会っちゃいけなかったんだね...

 俺らが会わなければ、だれも死ななかったのに...

 だれも狂わなかったのに...

 そしたら、蓮だって今頃は...



 
 2年前…

 あの日は…そう…良く晴れた満天の星空が輝いていた…

 その日、俺と拓摩が部室のカギ当番だった。

 俺達陸上部は、インターハイに出場するような選手が何人もいるという、
 
 有名な部活だった。

 そのせいか、皆夜遅くまで練習するという事が普通になっていた。

 その日も最後の1人、部長であり俺の親友…の蓮が帰る頃には、八時を回っていた。
 
 蓮は誰よりも、努力を惜しまない奴だった。

 いつか、俺も蓮のようになりたかった…

 俺の憧れでもあり…俺の初恋の人…

 もっとこの気持ちに正直になればよかった思うのはもっと先の事…

 
 「それじゃあ、二人とも鍵よろしくな。」

 蓮は手を振りながら、部室を出て行った。

 部室の点検を終え、そろそろ帰ろうかと、拓摩に問いかけようとした時、

 「空先輩…あんた、蓮先輩のこと好き好きなんですか?」

 突然の拓摩の発言に俺は、どう対処すればいいのか分からなかった。

 なんて言えばいいのか分からず、俺はうつ向いて黙ってしまった。

 「黙るってことは、好きなんですね。」

 と、拓摩は冷たい視線を向けてきた。

 俺は、軽蔑されても仕方ないと思った、しかし拓摩の口から発せられた言葉は、
 
 俺の予想していた、言葉では無かった。

 「蓮先輩をあなたの物にして上げましょうか?」

 「えっ…」

 俺は、最初拓摩が何を言っているのか分からなかった。

 「取引しません?」

 「とっ…取引?」

 「そう取引です。」

 と、言いながら古いパイプ椅子に座った。

 「内容はシンプルなもんです。蓮先輩が空先輩の物になったら、

  俺の願いを1つ叶えるっていう物です。」

 琢磨はパイプ椅子から立ち上がりお俺の前まで来て

 「どうですか?」

 と聞いてきた、

 「本当に、俺の物になるのか?」

 「ええ、100%の確率で。」

 と拓摩は薄らと笑みを浮かべながら囁いた…









 そうこの時から何もかもが始まった…


 

 
 



 

 

作品名:乱れる歯車 弐 作家名:カボチャ頭