青春をもう一度
そう思っていた私がいた。
そう…あれは私がまだ、世間の恐ろしさを知らなかったピュワだった頃。
あの時は、眼が生き生きとしていて何もかもが上手くいくと思っていた。
しかし、好きだった…てか憧れていた先輩に
「お前、キモいよ」
そう言われた瞬間、私の中で何かが冷めた。
―――世の中ってこんなものか。
心身ともに傷つき、ベットの中で泣き喚いた、私が出した結論だった。
「絶対恋なんてするもんか!!!」
そう!!
私は青春を捨てる女になるんだ。
ふっきれた私は長かった髪を、バッサリ切った。
勿論、家庭にある普通のハサミで。
そのお陰で、私の心のように?真っすぐに伸びた髪の毛はクルクルと天パ状態になった。
まあ、別に良いんだけどね。
オシャレもしなくなった。
化粧もしない。
洋服はおばさんが着けるようなダサい服。
でもね…。
私、遅い春を迎えちゃった…。
ああ!
神様、仏様、お母さん!!!
青春をもう一度ください!