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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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マリへの手紙

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    無言の言葉は香りに包まれて

二度と逢わないと約束したのに

ぼくは逢いたいと手紙に書いた

「マリ」は迷うだろう

「マリ」からの手紙を

ぼくは直ぐには開けられなかった

封をハサミで切ろうとしたが

ぼくは指で裂いた

かすかにバラの香りがした

便箋には何も書いては無かった

「マリ」の言葉を探しに

ぼくは庭に出た

口紅色のバラが咲いている

花の下にはやはり刺が見える

近づいてはいけない

逢ってはいけない

バラの美しさがいけないのだ


作品名:マリへの手紙 作家名:吉葉ひろし