俺とみこの日常 2話
そうこうしているうちにもう昼だ。
昼ご飯を食べ終わってから、俺は疑問に思っていたことをみこに聞いた。
「お前学校には行ってないの?」
「行ってるよ?」
「え?じゃあなんで昨日は朝あんなに遅かったの?」
「遅刻!!」
「胸張って言うな!」
「どこの学校だ?」
「鈴丘中学校」
ここから徒歩5分くらいの中学校だ。ちなみに鈴丘高校とは違う学校だ。
「部活は入ってないのか?」
「うん」
「友達はいるのか?」
「おととい転校してきたからまだ2人」
ああ、そういやこいつ前まで大阪にいたんだっけ。
「あたしも聞いていい?」
「いいぞ」
「そーくん今日部活ないの?」
「あー、休みの日はない」
「そーなんだ」
「おう」
♪〜
携帯が鳴った。
俺の着信音じゃない。
「ん。」
みこが携帯を開く。
電話じゃないみたいだ。
誰からだろ?
ていうかこいつ携帯持ってたのか。
今度メアド交換しとこ。
♪〜
ん?俺の携帯か。
『受信:みーたん』
誰これ!?こんな人とメアド交換したっけ!?
『本文:メアド交換しました。よろしくね☆ byみこ』
「勝手にメアド交換すんな!!」
何してくれてんのこいつ!?
「いいじゃん」
「これで学校にいる時も連絡取り放題だよ♪」
「あんまりうれしくねぇ!!」
「ってことは少しは嬉しいの?」
「っ!」
「そーくん図星〜」
「うるさい!」
「照れてる〜」
「うるさい(×3)!」
「はーい」
「あ、それとねそーくん」
「何?」
「あたしの事を『お前』じゃなくて今から言う3つのうちのどれかにして」
「おう」
「1.みこ 2.みーちゃん 3.みーたん さあ、どれがいい?」
「『どれがいい?』じゃねぇ!!」
この選択肢はおかしい。まともなのが1つしかない。
「じゃ、みーたんに決定!!」
「俺は何も言ってねえ!!!」
それは1番嫌だ。
「君に決定権はない!」
俺に人権はないのか?
「じゃなぜ俺に聞いた!?」
「き・ぶ・ん☆」
気分によって左右されるものなのか?
「とにかく俺はお前のことを『みーたん』とか言わないからな?」
「言わなかったら罰ゲーム〜!」
「なにされんの!?」
「この家で権力を無くします」
「こええな!」
そんなことになったら大変だ。こいつの言いなりになってしまう。というかこの時点で権力無くしてる気がする。
「あとね、頭の中でもあたしのことはみーたんって呼んでね♪」
ナレーションでさえこいつのことをみーたんって呼ばないといけないのか!?あぁ、ばれないからいいか。
「今あたしのこと『こいつ』って言ったでしょ!」
「テレパシー!?お前は超能力者か!?」
なんでわかるの!?
「またお前って言った〜!」
「あと1回言ったら権力無くすよ?」
「早っ!!」
「仏の顔も三度まで」
「みーたん、1つだけいいか?」
「なに?」
「せめて『みこ』にしてくれ!」
「ダメ」
みーたんは鬼か!?
「じゃ、せめて友達の前では『みこ』って呼ばせて下さい!」
「しかたないなぁ〜。じゃ、内田くんたちの前でだけだよ?」
助かった。
「ありがとう。みーたん」
ありがとうっていうのはおかしい気がする。
「ん、いいよ」
ってもう7時か。
「晩御飯食うか」
「はーい」
ちなみに晩御飯は全部俺が作っている。
作品名:俺とみこの日常 2話 作家名:ざぶ