純愛 物語詩集 第二巻
あの時の 君からの言葉
レッドを抜いて
グリーンとブルーだけの 混色に
私は サマー・グリーンに変色したいの
それは君からのサヨナラの告白だったはず
だけど 君は暫くの沈黙の後
あの時のように
僕の腕に絡まりながら
私の心は 今はもう
レッドが混ざらないサマー・グリーンなのよ
だけど もう直ぐ真夏が来るでしょ
だから 夏の紺碧色へと
さらに深みを増したいの
と 小声で
それって
どんな風にしたら 紺碧色になれるの?
僕は君に聞いてみた
それはね
サマー・グリーンに
もっともっとブルーを増やして行けば
私の心は …
深くてクリーンな紺碧色になるわ
その時
僕は初めて気が付いた
君にとって 僕は
レッドではなく … ブルーだったのだと
作品名:純愛 物語詩集 第二巻 作家名:鮎風 遊