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飛鳥川 葵
飛鳥川 葵
novelistID. 31338
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クロス 第三章 ~PAINT IT,BLACK~

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「こいつが誰か連れてくるのは初めてだ。余程気に入られたんだな、兄ちゃん」
「それが本当なら嬉しいです」
「素直な奴じゃねぇか、ロン」
「あぁ。だから気に入ってんだ」

 アレックスは考えていた。
 プロント通りの一件だけで警官が増えるとは考えにくい。恐らく二件以上の連続銃撃事件が起きているはずだ。フィゲロ通りの一件もロンが捜査しているのなら、同様の事件の可能性が高い。これまでに最低でも三件の銃撃事件が起きているはずなのだ。しかも全て警官が標的になっている。そうでなければニュースにならないコトの説明がつかない。誰かが警官狩りをしている。警察に怨みのある者の犯行か? あるいはただの快楽殺人鬼サイコキラーか? そういえばロンが、お前もガンマンだから気をつけろと言っていた。ガンマンなら標的になる可能性があるというコトか? 四発の銃声というのも気になる。仕留めるなら一,二発で事足りるはずだ。余程下手なのか、それとも念入りにやっているのか。いずれにせよ怨みの線は消えない。
 アレックスは自分の考えをビリーに話した。ビリーも同じようなコトを考えていた。
「これ以上ロンをつついても何も出てこないでしょうね」
「あぁ。全くどこの誰がやってんだか。迷惑な話だ」
「あれ? やる気じゃなかったんですか」
「相手は警官好きだぞ。一般市民が巻き込まれていない以上、手出しできやしない」
「箝口令ですか」
「そうだ。情報が欲しい」
「やってみますが、箝口令が敷かれている以上、早々手に入らないですよ」
「待つしかないか」
「待つのも重要です。何かあったらすぐ連絡してくれるよう頼んでありますから」
 アレックスは歯痒かった。