詩まとめ
陰陽の核と生と
君を殺して奪った花を
何にも捧げられず
茎は水を失い枯れて行った
手向ける観音像は涙すら流さず
ただただ岩となり人を拒む
この僕さえ拒む
僕ですらこの岩を避ける事は出来ない
君を殺して奪った命を
何にも渡すことも出来ず
僕は涙を失い枯渇していく
指先で触れる柔らかな御胸は
ただただ抱きしめるだけで
その心しか受け止めてくれない
僕は心しか捧げることしか出来ない
思考はどこかに置いて行った
恋心もどこかに置いて行った
今僕を突き動かすのは
生命への欲望と愛憎への願望
作成日:2010-06-11