詩まとめ
搭の上の少年は恋に堕ち
僕と君は離れる
君は太陽を背に生きる
僕は君を見上げる
一直線上のエレベーターを飛び降りて
硝子の被膜を突き破り
土埃を立ち上がらせて
君のその笑顔、その歌声で
僕は何度でも生き返れるよ
君のその吐息、その叫びで
僕は幾度も呼び覚まされる
僕は君に向かう
君は僕を抱き占められる
僕と君は恋に落ちる
天高く伸びた梯子を必死に掴んで
粒子の網を掻い潜り
無酸素の闇を引き裂いて
君のその涙、その嘆きで
僕が抱きしめる権利が生まれる
君のその歌声、その叫びで
僕は君のために生まれ変わる
作成日:2011-02-11