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最期に。

失いし頃の記憶の頁は
黄昏に燃やしてしまおう
地平線の彼方に燃煤が飛び散って
きっともう元には戻れない筈だから
漕ぎ出でて行こう
僕らは遥か旅路の果ての終わりを見るために
何を思い出そうと変わりはしない
たとえどんなに憎み、疎み、憤りを覚えても
今まで愛した記憶を塗り替える事など
出来はしないのだから
だから僕は君を攫い大空に羽撃こう
忘れたふりした思い出を語ってあげる
月も星も無いこの夜のしたで

2011.12.29