青息吐息日記
肌寒さを感じて身震いした。外にいすぎたせいだ。
休日で混んだバスを待ち遠しく思いながら、俺はカバンから一冊のノートを取り出す。日記だった。汚い字で埋められた、最初の数ページを破る。芝の言ったとおり三日坊主だな、と一人で笑った。丸めてバス停のゴミ箱に捨てる。こんな紙切れで俺の気持ちが晴れてたまるか、と思った。
バスが来る。
明日が来る。
そして、月曜日も来る。
学校に行ったら、まず瀬古を問いつめようと思う。あと黙ってた木津も小突く。芝は「アンタ鈍くさすぎ」なんて俺を馬鹿にするだろうが、きっと小金井さんが何か言ってくれるはずだ。
早川もきっと来る。
だから、それまでメールは返さない。
十八歳の、大人げない仕返しだ。
<了>