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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
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とある夢幻の複写能力<オールマイティ>

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第一章 虚空爆破事件そして…



今日は風紀委員として呼び出された叶
理由は明白
―…ったく、誰だよこんなことやらかしたのは…
 連続虚空爆破事件…
そんな事件が起こり、いまは警備員との合同会議中
ちなみに黄泉川や祐樹もいる
―ここまでを整理すると…
 爆弾はだいたいぬいぐるみの中に収められている
 アルミ製のスプーンなどが収められている
 威力のレベルは大能力者クラス
 しかし該当する能力者は事件の少し前から昏睡状態…
 こんなの見つかるのかよ…
そう思いつつ叶は話に集中する
「…以上で会議を終わる」
警備員の一人の言葉で会議が終了する
「この後は学校か」
叶は会議室を後にしようとする
「あの、天岡さん」
「白井か。どうした?」
「ええ、この事件…」
「やっぱり何か変だよな」
「私が推測するには、身体検査後から急激に能力レベルを上げた能力者だと思うのですが…」
唐突に女の子の声が聞こえる
その方に叶は目をやった
そこには大きな花飾りをした少女がいた
「君は?」
「あ、初春飾利です。…あなたが、天岡叶さんですね?」
「ああ。よろしく」
「よろしくです」
飾利は丁寧にお辞儀する
うむ、きっと律儀な子なのだろう
叶はそう思った
「で初春、調査のほうはどうなっていますの?」
「いろいろとやってはいるんですけどね…」
「…ちょっと聞くが、初春、お前は何が得意なんだ?」
「えっと、情報処理ですが…」
叶はガクッと項垂れた
「…情報処理か…それでここに…ね」
「本当はハッキングですのよ」
「オイ」
叶は間髪いれずに突っ込みを入れる
「まあ、仕方ないですわ」
叶はその後しばらく口をつむぐのであった



「えっと、天岡さんは大能力の能力者なんですよね」
「ああ。高速演算っていう」
「聞いたことあります。スーパーコンピュータ並みの速さで演算できるんですよね」
「ああ。ためしに何かやってみるか?」
飾利は嬉々として答え、こんな問題を告げた
「31000000×193727914+5294750193−3829374019=?」
「6005570245776174」
叶は間髪いれずに答えた
「…正解、ですね」
2分ほどして飾利は端末で出した答えと比較し、告げた
「なかなかですわね、その高速演算というのも」
「これだけだけどな」
そして学舎の園が見えてくる
「あ、白井はここだな。じゃあ、また放課後」
「ええ」
「それでは、天岡さん、白井さん」
そして三人は別れた



そして学校
「…公欠になるとはいえ、このままじゃ単位あぶねぇ…」
叶は机に突っ伏していた
「あら、そんなことも無いんじゃないの、『八人目』」
「公の場でそれを言うな紅葉(くれは)」
少女はフフッと笑い、言った
「あら、ごめんね、複写マ…」
「それも言うなゲス野郎」
「ゲス野郎はひどくない?」
「おまえな、俺の経緯分かって言ってんなら、後でぶっ殺すからな」
「ごめんごめん。分かってるわよ。貴方もあの計画にかかわってたことなんて」
「お前もだけどな」
その計画はまさに、たった今も続けられている



その少し前
初矢は不良に話しかけられていた
「またちょっと、金貸してくんない?」
「え、でも、この前貸した分も、まだ返してもらってないよね…」
その数瞬後、初矢はボコられていた
心無い無能力者によって
「ちゃんと返すって言ってんだろ?出世払いでさ」
なおも暴行を続ける不良
「だいたい、無期限無利息無制限がお前のウリだろ?」
そして財布をとられ、中から札を取られる
「小銭は残しといてやんよ」
ちなみに風紀委員はこの不良の一人が引き起こした廊下の水浸しになっているのを片付けている
―クソがっ
 何やってんだよ!!
傷つきながらも立ち上がる初矢
そして思う
―掃除する場所が違うだろ!!
 無能力者がこの俺に暴力を振るってんだぞ
 何が風紀委員だ
 お前らが無能だから僕がこんな目に遇うんだ
 気づけよ…
だから少年は使う
この曲にすがる



その放課後
「…やはり分かりませんわ…」
「ああ、時間や場所もまちまち。…これ以上被害を出すわけにもいかんなぁ…」
黒子と叶は必死に頭を抱えていた
「ええ、こちらは同僚が九人も…」
そして二人は気づく
「…九人?」
「多すぎないか、白井…!」
「まさか、犯人の目的は…!」
気づいたときには、もう遅い
犯人はすでに、獲物を狙っていた



美琴、飾利、涙子は第七学区にある洋服店、セブンス・ミストにいた
飾利と涙子は下着を見ている
そして美琴は…
「…」
あるパジャマの前で目が止まっていた
「ね、コレ、かわ…」
「あはは、見てよ初春、このパジャマ!」
美琴と涙子は共に同じものを指さし、違う感想を述べる
「こんな子供っぽいの今時着る人いないっしょ」
「小学生くらいまでは、こういうの着てましたけどね」
反論できずに美琴はその言葉に合わせてしまった
そして涙子と飾利は水着を見に行った
その隙を利用して美琴はそのパジャマを一瞬あわせてみることにした
しかし―
「なにやってんだ、オマエ」
そこには当麻がいた
美琴は言葉にならない言葉を叫ぶ
「な、な、何であんたがここにいんのよ!」
「いちゃいけないのかよ」
「おにーちゃーん」
そこにはいつかのカバンの子がいた
「あ、トキワダイのおねーちゃんだ」
「あのときの…ってアンタ、妹いたの?」
「ちがう。この子が洋服店捜してるって言ってたから案内してきただけだ」
「そう…」
そして美琴の目が変わる
「まあそれはさておき、昨日の決着を今ここで…」
「オマエの頭ん中はそれしかないのか…」
当麻は呆れ顔で告げる
「だいたい、この狭い店の中でやるのかよ」
「!?」
「文句があるなら今すぐ視界から消えますが」
そして当麻は美琴の前から消えた
美琴も二人がきたのを見て、女の子を預け、少し席を外した



そして美琴はお手洗いから出る
そこで見つける
―!?ゲコ太!
しかしそれはそうではなく
―…じゃないか
 でもあの人こんなとこでぬいぐるみなんかもって何やってんだろ…
そのときはまさに、初矢がぬいぐるみにアルミ製のスプーンを入れているところだった



美琴が戻ったとき、あの女の子はいなかった
そして同時に初春の電話が鳴る
『初春っ!今どこにいるのですの!!?』
黒子が声を大にして聞いてきた
「し、白井さん!?」
『例の虚空爆破事件の続報ですの!』
「えっ!?」
『衛星が重力子の爆発的加速を観測したんだ』
その声は叶のものだった
あまりに黒子が怒声を放っていたため、代わったらしい
「か、観測地点は?」
『いま近くの風紀委員たちを急行させている。おまえも速やかに現場へ向かえ』
電話の向こうで「何しますの!?」「静かにしろ」とか聞こえるが、飾利は無視して続ける
「ですから観測地点っ…」
『第7学区の洋服店、「セブンス・ミスト」だ!』
飾利はラッキーとばかりに声を張り上げる
「私、今そこにいます!」
『何だって?初は…』
飾利は途中で電話を切った
そして美琴に手伝いを頼み、客の非難を開始した



「…やばい」
「どうしたんですの?」
「奴は現場にいる…」
「なんですって?」
叶は顎に手を当て悩んだ
そして悩んだ末に言った